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お披露目会、本番 4
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蛇神は舞台中央に立ち、正面を向いた
焰「じゃあ蛇神殿、一言皆挨拶をしてくれ」
焰がそう言った後、蛇神がチラッと焰を見ると焰は小さく口パクで頑張れ、と言った。蛇神は微笑み頷き、また顔を引き締め前を向いた
蛇「本日は私のためにお集まり頂き感謝します
若輩者ではありますが、己の仕事を忠実にこなし、
1日でも速く神として誇れる者になれるよう
日々精進してまいります
私の挨拶はこれで以上とさせて頂きます
ご静聴感謝します。ありがとうございました」
ゆったりとした口調で一言一言丁寧に言葉を紡ぎ終わると静寂が訪れる。蛇神は動揺せずにそのまま一礼した
よし、完璧だ
すると次の瞬間、先程の静寂とは打って変わって大歓声に包まれた。皆が拍手をし、蛇神の名を呼んだ
蛇「っ!?」
な、なんだこれは!?えっと、俺はどうすれば良いのだ!
蛇神が体を硬直させ目をキョロキョロさせていると、ルフスが耳元に飛んできた
ル「蛇神殿、もう1度礼して
そしたら登って来た所から降りて大丈夫だから」
蛇「すまない、ルフス」
ル「これぐらいお安い御用だ」
ルフスはそれだけ言うと焰の元へ戻って行った。蛇神は大きく息を吐き、ルフスに言われた通りに一礼して舞台から降りた
舞台から降り集まっていた者達からの死角に入ると、へなへなとその場に座り込んだ
蛇「はぁ……お、終わった………」
水「お疲れ、蛇神」
座り込んだ蛇神の元に水神と妖精達が寄ってきた
蛇「ああ、ありがとう水神」
光精「お疲れさん、良かったじゃねぇか」
桜精「か、こよかった…です…」
雪精「うんうん、かっこよかったよぉ」
風精「お疲れ様、早く立たないとせっかくの晴れ着が
汚れちゃうよ?」
蛇「そうしたいのは山々なのだが…」
雪精「たがぁ?」
蛇「腰が抜けてしまったみたいだ…」
蛇神が苦笑しながらそう言うと水神は笑いながら言う
水「蛇神、腰など抜かしておる暇などないぞ?
これから挨拶をして回るのだからな。
ほら、早く立たぬか。妾の愛しい奴?」
蛇「ああ…………すまぬ、やはり力が入らぬ故、
時間をもらえないだろうか?」
雪精「ぷふっ」
水「ったく…、焰が此処に戻ってくるまでだからな?」
蛇「すまないな、感謝する」
水「仕方ないであろう?だがその代わりに、此処で
挨拶に回る者の名を覚えてもらうぞ」
蛇「えっ!」
水「当たり前であろう?
動けぬ分、頭に入れてもらうぞ」
蛇「…………」
水神…それは……
水神は蛇神を見てニッコリ、と笑った
水「返事は?」
蛇「……分かった」
水「よし、では早速始めるぞ
お前達、少し協力してくれぬか?」
光精「それは蛇神殿のためか?」
水「勿論だ。蛇神が皆の前で恥をかかぬように
するための事だ。どうだろう、協力してくれぬか?」
光精「それなら…してやらなくも、ない…」
風精「光の妖精ったら、またそんなこと言って
素直に手伝ってやるって言ったらどうなのよ?」
雪精「僕やるぅ♪」
桜精「私も…」
水「ほら蛇神、こやつらがこう言っておるのだ
頑張らなければな?
せっかく認めてくれておるのに勿体ないぞ?」
蛇「誰が…?」
水「此処におる妖精達」
蛇「誰を…?」
水「お前を」
妖精達が俺を認めてくれている……?
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