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幼い時に
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蛇「ゔっ…く、そ……」
蛇神は自身の周りに浮かんでいた蛇を暴発させた後、僅かに残った正気で溢れる神力とファルを攻撃しようとする自身の手を握りしめ、なんとか止めようと耐えていた
フ「今は蛇神ですか?それとも白蛇ですか?」
蛇「…っ……こ、れを見、ても…分か、らぬのですか?」
フ「ふふっ、すみません。白蛇同様、私も少々
用心深いもので」
蛇「な…故、このよ、な!」
フ「白蛇同様、まだ秘密です」
蛇「なっ…あ゙あ゙っ」
蛇神は膝から崩れ落ちヒューヒューと呼吸を繰り返す
フ「…と言いたいところですが、
特別に教えて差し上げます」
駄目だ…飲まれる……嫌だ、やめろ…!
ファルはニッコリと笑って言った
フ「実はですね…」
ファルがそう言いかけた時だった。空気を切るようにシュッと音を立てて何かがファルに向かって飛んだ
フ「おっと…ふふふっ、危ないですね…
蛇神、私に刃(やいば)を向けるのですか?」
ファルが蛇神をじっと見ると先程まで輝いていた瞳は濁り虚ろだった。そして何かをブツブツと繰り返していた
蛇「奪う奴は消してしまえ…奪う奴は殺してしまえ…」
フ「おやおや、とうとう持っていかれて
しまいましたか…やはり、蛇神と白蛇とのやりとりで
余計に神力を出してしまったようですね
まぁ、その原因を作ったのは私ですがね…ふふっ」
蛇神はゆっくりと腕を上げ、ファルに向かってその手を振り下ろそうとした時だった
訫「蛇神様!蛇神様分かる?僕だよ訫だよ!」
訫が声を上げながら蛇神の顔の前に飛び出した。蛇神手がピクッと止まる。まだ少し離れた所には孋桜を後ろに庇いながら進む、皓と媙吹が居た
皓「訫!どうだ!」
訫「駄目!完全になくなってる!どうしよう!」
媙「そんな……っ!?訫避けて!」
訫「え?あわわっ!」
一匹の蛇が訫に食らいつこうとした。しかし、訫は咄嗟に氷の盾を作り、攻撃を防いだ
訫「ふぅ、危ない危ない…蛇神様ー、怖いよー?」
蛇「奪う奴は消してしまえ…奪う奴は殺してしまえ…」
訫「……蛇神様…」
皓「訫、大丈夫か?」
訫「うん、平気。…だけど、蛇神様は完全に
意識がなくなっちゃってる…」
媙「王!なんで蛇神様がこんなになっても
何もしないの!原因は少なくとも王でしょ?」
孋「それに、水神殿は遊びと言っていたに加え、
王は煽ったかいがあったと言いました
何故ですか!答えてください!」
フ「…私が用があったのは蛇神の中にいる……
…いや、蛇神の体内でほぼ一体化している蛇に
用があったのですよ」
孋「へ、蛇ですか?」
フ「はい。私は蛇神と一体化している白蛇と昔から
気が合わず、殺し合い並みのいたずらをしていました」
皓「殺し合いって…」
フ「私は蛇神の中に居る白蛇を表に出すために…
おっと、こんな話をしている場合ではなさそうですね」
ファルは妖精達から視線を蛇神に移した
蛇「…………………」
蛇神はいつの間にか無言になっており、神刀に手をかけようとしていた
媙「孋桜!動きは私達で出来るだけ封じるから
早く蛇神様を助けてあげて!」
孋「はい、分かりました!」
✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚
皓「くそっ…キリがねぇ…」
媙「一体どれだけいるのよ!」
訫「どれだけでも関係ないよ!蛇神様を戻す為なら
こんなの屁でもないんだからね!」
皓「んなの知ってるわ!で、孋桜!どうなんだ!
何か見えたのかよ!」
孋「沢山の霊と声が邪魔をして奥まで行けません…」
皓「マジかよ…。何とかならねぇのか?」
孋「もう少しなのですが…」
孋桜が僅かに眉間にシワを寄せた時だった
水「皆!蛇神はどうだ!」
孋「っ!」
訫「水神殿ー!」
皓「完全に意識が飛んじまってる
俺達も守るので精一杯だ…俺のせいでこうなったのに
何も出来ねぇなんて……自分が情ねぇよ」
皓は僅かに涙を浮かべる。水神は溜息をつき凛とした声で言った
水「落ち込む暇などないぞ。そんなもの
考える暇があるのなら少しでも蛇神に近づけ
何か分かるやもしれぬ」
皓「っ!分かってら!」
皓はゴシゴシと涙を拭き自分の役目に集中した
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