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約束だ
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成希はヘッドホンを耳にあて、街を歩いていた
成「まだ会えとらんのは焰とルフス、恵殿に
ファル殿。それから媙吹か……」
成希はそう呟くとゆっくり立ち止まる
成「訫……俺は…あの判断をして良かったんか……?」
成希は俯き、爪が食い込むほどきつく…手を握りしめた
✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚
綾「なぁ、水怜。此処はいつもこんな感じなのか?」
綾瑠と水怜は街の中の市場のような所に来ていた
水「うん。いつもこんな感じだよ
でも、クリスマスと年始はもっと賑やかなんだよ」
綾「そうなのか?」
水「そうだね。クリスマスは家族とカップルで
街は溢れかえって、年始は誰彼構わず初対面の人でも
関係無くどんちゃん騒ぎするんだ」
綾「へぇ。じゃあ、今年は俺もそれが見れるんだな」
水「そうなるね。クリスマスはもうすぐだし、
お正月はあと1ヶ月きったしね」
クリスマスか……今までは1人だったから何も気にしてなかったけど、今年は兄ちゃん達と水怜が居るんだよな…
綾「なぁ、水怜」
水「ん?」
綾「ケーキは何が好きだ?一応大体のものは
作れるんだが…希望はあるか?」
水「ケーキ…?」
綾「ほら、クリスマスケーキだよ
今年は兄ちゃん達とお前が居るだろ?だから皆で
パーティーでもしようかと思ってな。……嫌か?」
水「っ!!いえ、全然嫌ではありません!」
嬉しそうな顔しやがって…てか、敬語に戻ってるし。驚き過ぎだろw
綾「で、何がいいんだよ」
水「僕はなんd」
綾「何でもいい、は無しな」
水「え、えぇー…」
綾「えー、じゃない。お前は何が好きなんだよ」
水「………チョコ」
綾「よし、チョコケーキな。楽しみにしてろよ」
綾瑠は水怜の頭をクシャッと撫でた
水「に、兄様」
綾「なんだ?」
水怜はチラチラと綾瑠を見ながら言った
水「僕も…一緒に作りたい……です」
綾「ははっ、いいぜ
一緒に作って凄いって言わせるか」
水「うん!」
綾「でも、その前に今日の昼飯だな
いや、その前に金か…
水怜、此処のリルってやつは何処で手に入るんだ?」
水「それならチェンジの所に行こう」
綾「チェンジ?」
交換の事か?
水「チェンジって言うのは、銀行みたいな所で
物々交換とかもしてくれる人の名前だよ」
綾「へぇー」
水「まぁ、チェンジは誰かがつけたあだ名
みたいなもので、本名は不明。誰も知らないんだ」
いかにも怪しいって感じの人だな
綾「そいつ、信用して平気なのかよ」
水「平気だよ。言われたことに対してしか
反応しないし、基本的声も発しないからね」
綾「なら、どうやって交換するんだよ?」
水「交換する時は交換するものをチェンジの前に
置いて交換したいものを伝えるだけ
そしたらチェンジが交換してくれる。交換するものに
見合ったものにね」
綾「へぇ、何でも交換してくれるのか?」
水「うん……そうだね。何でもね…」
綾「急にどうしたんだよ」
水「兄様、1つだけ言わせてください。確かに
チェンジは言われたものを確実に交換してくれます
だけど、それはお金や物だけではないんです」
綾「というと?」
水「…余り大きな声では言えないのですが……
チェンジは命をも交換します」
綾「っ!?」
い、命!?
水「例えば自分の命と交換に、
死んだ人を生き返らせる事も出来るということです」
綾「おいおい、マジかよ…」
水「うん。チェンジは基本的には無言ですが、
本来交換出来ないものを交換する時は声を発します
だから約束してください兄様!
決して、チェンジが声を発するような交換をしないと」
心配そうな顔しやがって…さっきまでの笑顔は何処に行ったんだよ
綾「言われなくてもそんな事しないよ
兄ちゃん達もそうだが水怜が大好きだからな
俺は大好きな奴をおいてどっか行ったりしない」
水「兄様…」
綾「絶対交換しない。約束だ、水怜」
綾瑠は水冷に小指を差し出す。それを見た水怜はふにゃっと笑い自分の小指を絡めた
水「兄様、ありがとう」
綾「おう」
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