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最高の調味料 3
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さて、水怜に最初の3つを運んでもらったし残りの2つを作るか。と言っても、あと数分で完成するからデザートの準備もするかね…
いやー…それにしても、この世界の物はなんでも安いな。2000円で5種類の3人前の麺とソースの具材にデザートの材料も買えちまうんだからなー
俺、もう向こうで飯の買い物できないかもw
肉や魚、野菜に果物、それに加工食品まで0ひとつぐらい違う。それにどの店にも、サービスというかゲームのようなものまであるし。内容は主にくじ引きだ
今回の食材のいくつかもくじ引きで当てた物だ。それにしても、景品が豪華過ぎる……。魚屋で偶然当てた1等の景品は伊勢海老が3匹だった。しかも、超特大サイズ。景品の内容は日によって違うみたいだし、どの店もリピーターが多いだろうな
あー、でもこっちの世界ではコレが当たり前だからそうでもないのか?まぁ、あっちで始めたら大変なことになるだろうなー…
さて、コレを混ぜ合わせて…砂糖を入れて、あとは火にかけると……。それで、焦げないように適度に混ぜてと。
あ、パスタそろそろだな
綾「……うん、どっちも丁度だ。天才だな、俺w」
…それにしても、カルボナーラが好きな理由をあんな顔で話すとか……寂し過ぎるだろ…。まぁ、俺も孤児院育ちだから似たようなもんだけど…身内がいて1人なのと、いなくて独りは違うからな……。
とりあえず、魁虎に頼んで兄ちゃん達に伝えてもらったからもう大丈夫だろ。あとは、俺次第だし。
おっ、デザートの方もいい感じじゃん。フルーツとソースはすぐに出来るから、型に入れて冷やしておけば出せるな
よし、パスタも丁度完成したし持って行くか
♪〜
あ、成希だ。……おっ、もうすぐ着くのか。ならグットタイミングだな。あいつの反応が楽しみだ
✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚
やっぱりなw
綾「はーい、お待たせー」
綾瑠はポロポロと目から涙を流す水怜の姿を見てそう思った。何故なら予想していた通りの反応だったからだ
風「綾瑠!待ってたんだぞ?ただいまくらい言え!」
綾「ごめんごめん。綾瑠さん只今参上ー、っと……
んでさ、何で水怜は泣いているんだ?」
、とわざと聞いてみるw
水「あ…これは、」
蒼「はーい!風翔が泣かせましたー!」
風「はぁ!?」
蒼、ナイス
綾瑠は蒼と相手に悪戯を仕掛ける時のアイコンタクトをとり、それを実行に移した
綾「へぇ…風にぃ、俺の弟を泣かせたんだぁー
へぇー……」
風「ちょっ!おい、俺の話を聞け!つーかこれ、
お前から頼まれたことなんだけど!」
そうだな
綾「確かに頼んだな
けど、泣かせていいとは言ってない」
と、無茶を言ってみる
すると、風翔はあわあわしながら席を立ち綾瑠の方に向かった
風「おい、綾瑠!いくらなんてもそれは無茶だろ」
綾「だろうな」
風「だろうなって…」
綾「水怜が泣くのは大体予想出来てたってこと」
風「なら何で、んな事言ったんだよ」
綾「このやり取りの姿を見せるためだ」
綾瑠の言葉を聞くとずっと黙って様子を伺っていた雷翔が声を発した
雷「ふふっ、そういう事ですか」
綾「流石雷にぃ。察しがいいね」
雷「ありがとうございます」
風「おい、俺にも教えろよ!」
蒼「本当に風翔って雷翔と双子なのー?」
風「正真正銘俺らは双子だ!」
蒼「えー、嘘っぽー」
風「お前なぁ…」
風翔は眉間にシワを寄せ拳を作った
綾「風にぃ、答えはコレだよ」
風「…はぁ?」
綾「このやり取り自体が答えってこと」
まだ首を傾げる風翔に綾瑠は更に説明した
綾「こういう何でもない、くだらないやり取りを
水怜に見せるためだよ。あいつは独りじゃないけど
ずっと1人だった。だから、皆で騒いで、賑やかな中
楽しく食べるってことを知らない
それを、知って欲しかったんだよ」
風「それが魁虎から聞いた『飯がもっと美味くなる
方法』か…」
綾「ご名答」
綾瑠はそう応えて水怜に視線を向ける
水「っ!」
すると、涙目の水怜と目が合った
綾「水怜、これからはちゃんと我儘言えよ?
我慢なんてするな。いいな?」
水「兄…様、それは…」
綾「返事は『はい』か『うん』か『yes』か
『分かった』しか聞かないからな」
水怜、否定なんてさせないぞ。コレにお前の拒否権はないからな
水「ふふっ…ふふふふっ……」
綾「分かったか?」
お前はもう1人じゃないんだよ
水「分かったよ、兄様!」
…けど、もし俺が死んだらまた1人に……いや、兄ちゃん達がいるから1人になることは無いか。まぁ、そう易々と死ぬつもり…つーか、死なないからその心配はいらないか
早く確実に死なずに済む方法を見つけないとな
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