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8逆鱗その2後編
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「お前の主は意外に短気だな」
馬と共に待つ紅の前に
「おやおや。巫子殿いかが致しました?」
と同時に不遜な笑みを浮かべた男達が現れた
「誰だ?」
「い゛ああああっ!ああっ!」
ずちゅっ
ずちゅっ
「黒…私の可愛い黒。おねだりしてご覧なさい」
「あぐっ!ああっ!」
全身を朱に染め
熱い吐息を漏らす
「ひ…ぁ…もっと…よぅ…奥…奥ぅ…」
ずちゅっ
「あああああーっ!」
深くまで突き上げられ歓声を上げる
「いひぃ…」
涎を流し喘ぐ黒にキスをし
「あなた方は弟の躾も出来ないのですか?」
「え…あ…り…緑」
いつの間にか戸が開いており
涙を流す緑と目があった
「黒まで…」
絶望に似た瞳は伏せられ
出ていく
「はううっ!んんっ!」
そんな緑を止める事も
追いかける事もなく
黒は楊に抱かれ
声を上げ
淫らに腰を揺らした
「私も可愛い黒を他人に渡す気はありません」
「見つけた!」
矢の飛んできた方向を剣を構えた白竜が現れると
「子供…?」
怯えた様子の子供の姿
「す…すみませ…」
身なりからして書記官の子息の様で
「いったいどういう事だ?返答によっては首が胴と離れると思え!」
白竜は厳しく見据えた
「め…命令です!第一級書記官の…白将軍と巫子様を驚かせてやれと」
「そうか…っ!巫子様が危ない!」
「二級書記官共か。慣れぬ武器を持ってご苦労な事だ」
「我々は一級です」
黄帝の側で身の回りの世話をし
時におべっかを使い
身内を取り立てて貰い
同じく黄帝にすりよる武官を敵対視し
更に最近目立っていた竜族を快く思っていなかった
「紅様。あなたに恨みはありませんが…」
「きれいな者を抱きたくなる気持ちをご理解して頂くと有り難いですな」
野卑な笑みをうがべ
紅に近付く
「あなたはもうあの白竜と関係を持ったのでしょう?奴の様に乱暴にはしません」
欲望を隠すことなく
顕にする
「ふっ!あの朴念仁は口付けだけで狼狽えていた」
近付いてくる書記官達に
目を離す事なくゆっくりと後退する
「あの男と同じで汚らわしい!」
自分達を犯し
心を狂わせた
王を名乗る
「あの豚!」
「汚らわしいとは無礼なのでは?」
「汚ならしい人間の身で高貴なる我々に触れて貰えるだけでも有り難いと思え」
「神気を賜る高悦に浸るが良い」
伸びてくる腕に
着物の裾を握る
その時
ボンッ
びちゃっ
「何っ?」
書記官の顔に何かが当たり
赤い液体が視界を塞ぐ
「今すぐ巫子様から離れろゲス共」
ビリビリとした空気が肌を刺す
「は…白…竜?」
いつも首に巻いていた髪が首からほどけ
剥き出しの首から怒りに逆鱗を逆立てる白竜の姿
「貴様!竜族ごときが」
「神貴ごときが神族に口答えか!」
静かでありながらはっきりとした声に
書記官は座り込む
「竜族に墜ちたとは言え元は神族ぞ!弁えよ!貴様らごときに俺の花を奪う事はおろか軽々しく触れる権利も与えた覚えはない!」
ガクガクと震える書記官に
「ひっ!ひいいいいっ!」
先程何かをぶつけられた書記官が悲鳴を上げる
「ひ…」
ぶつけられた物を見た書記官が目を見開く
「もう1つだ」
ごろんっ
「げぇ…」
その顔には見覚えがあった
「貴様らが俺達に矢を向けさせた子供らだ。子供とは言え巫子様を傷付けようとした。その罪は重い!死を持ってあがなえ!」
首を素手で引きちぎられた子供達の変わり果てた姿に
ガタガタと震える
「貴様らも同じ様にしてやろう」
書記官の頭を掴み
捻る
「きっ!貴様!また戦争を起こす気か!我らは黄帝の…」
「黄帝には謀反人を始末したとでも言っておこう」
ぎちっ
ギリギリギリッ
「ぎげぇ…」
ゴキンッ
ブチッ
嫌な音を立て書記官の首が伸び
千切れた
「次は貴様だ」
「ひひひひいーっ!」
悲鳴を上げる書記官の頭を掴み
同じ様に千切り取った
「…白竜…」
静かに様子を見ていた紅が始めて口を開く
「紅殿。申し訳ありません」
振り返った白竜はいつもの白竜で
申し訳なさそうに頭を下げる
「巫子様を危険に晒してしまいました」
「構わない。君が傷付いていなければ」
服を探り
前を開く
「君が傷付く事が一番許せない」
肌に唇を這わせる
「くすぐったいです」
笑いながら紅から離れ
「クロ」
クロを呼び
馬上に紅を乗せる
「帰りはゆっくり行きます」
「…不粋な男だ」
「何をふて腐れているのですか?」
背中から怒りを感じ
恐る恐る紅に聞く
「もしかして血はお嫌いですか?ならば今度から血を流さないやり方をします」
「違う!」
ノンビリと笑う白竜に思わず怒鳴る
「ふむ…もしかして気が澱んでいますか?」
紅の首筋に僅かな風が当たる
「やはり…」
するっ
「は…白竜?」
「じっとして…」
首筋に生暖かい感触
それが白竜の舌だと感じると共に
股間に手が回る
「はぅ…」
やんわりと揉まれ紅の唇から吐息が漏れる
「ん…」
ちゅくっ
くちっ
「あっ!あ…」
ズボンの中に手が侵入し
ペニスが握られ
胸元にも手がはい回る
「力を抜いて…俺に全て任せて下さい」
「んああああっ!」
ビクビクと震えながら
紅は先走りを滲ませる
「凄い…本気になりそうだ」
掠れた声で耳元に囁く
「ああっ!」
びくんっ
馬にしがみつき
精液を放つ
「はあっ!はあ…」
「紅…紅」
耳元に甘く呟く
未成熟でありながら低い男の声
「白竜…」
潤んだ眼差しに捕らえられ
「ん…」
導かれるままに唇を重ねた
「紅殿。気の流れが正常に戻りましたね」
顔面を真っ赤に染め
呻く紅は白竜の顔も見られない
「紅殿?お顔が赤い様ですが」
不思議そうな白竜に
「やはり君はバカ者だ」
紅は唸った
「ひっく…ひぃっく!」
一人静かに泣く緑に
「どうしたの?大丈夫?」
やさしく語りかける
「蓮」
緑の涙を舌で拭い
「巫子様が憎い?」
妖艶に笑いかける
「……嫌い…」
兄を変え
黒を変え
もしかしたら王も変えてしまっているだろう
「僕はどうしたら良いの?」
周りの変化についていけず
意味も分からず恐怖し泣き続ける緑
「君に力をかしてあげる」
蓮はにっこりと笑い
『我が子らよ…』
裾から何かが現れた
「すみません天狗は居ますか?」
「お側に」
屋敷に戻りクロを厩に戻すと
天狗を呼ぶ
「俺と巫子様の着替えを用意してもらえますか?汗をかきました」
「はい。そうおっしゃると思って用意してあります」
「流石というか…」
「主従で嫌味な事だ」
苦笑し中に入ると
「緑?」
緑が立っていた
「緑。翆とケンカの仲直りは出来ましたか?」
白竜が優しく語りかけるも緑は黙ったままで
「何かおかしくないか?」
紅も不穏な空気を感じ取る
「…らよ…」
「え?」
「何故だ我が子らよ…何故巫子に純潔を与えた」
緑の唇から漏れたのは幼子の物ではなくあからさまに大人の声音で
「あなたは?」
「我らは古の竜族なり!我が子らよ!呪われし子らに穢された身を解放せよ!巫子らに死のあがないを!」
古の竜を名乗る緑は迷う事なく紅に向かい
「緑!紅殿!」
襲い掛かった
続く
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