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13王の絆
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「黒。おいでなさい」
「は…ぃ」
黒を呼ぶ楊に
黒はふらりと近付くが
「すみません。何かご用ですか?」
白竜が目を覚まし
声をかける
「白竜殿。先程の非礼を詫びにです。そして釈明を」
黒は我に返り
白竜の側につく
「巫子様方の表情から関与していないのは分かりました」
楊は伸ばした手を引き
微笑を浮かべる
「流石というか」
「異界の民は同じ異形の身ながら未だに信用できません」
「だそうです。今日の所はお引き取りを…白竜は今疲れています」
「君は?」
「俺は…白竜の…っ側に…」
楊の瞳に囚われそうになりながら
それを堪え
白竜の側に控える
「分かりました。また明日…それと白竜殿」
「はい?」
「紅は可愛いげの無い子ですが赦してあげて下さい。あの子は地獄を見すぎて心が凍りついてしまいました。なので…」
「分かっています。あの方は優しい方です」
楊は振り返り白竜を見る
「あなたの方が余程優しい…そしてお人好しです」
それで足を掬われる
かつての竜族がそうであったように
「緑…すまない…愚かな父を許してくれ」
夢の中で謝罪する
青い鱗の竜
「すまない…すまない…」
「父上…ですか?」
記憶にない父を想う
「すまない…」
謝罪を続ける青い竜に何も言えず
ただ意識は深く深く沈んでいった
「父親らしい事をしたつもりか?愚かしい」
緑の宝玉に口付けし
青い竜を裾に仕舞う
「お前はもう少し側に置いておく事にしたよ」
翠の紅への殺意と自分への殺意
「一瞬にして首を斬られたかと思った」
白竜が黄帝とその従者に向けた殺意の様に
「お前も私の為に翠を縛り付けておくんだ」
緑に口付けし
逆鱗の奥の宝玉を取り出す
逆鱗に触れたにも関わらず緑は熟睡し
桜は笑い
小さな竜を緑の宝玉に仕込んだ
「白竜。具合はどうだ?」
「翠。お陰で良くなりました」
長椅子に凭れたままの白竜の元に戻った翠に
「申し訳ありません」
跪いたまま天狗は犬の姿のままで
「本当に。俺はもう仲間を失いたくありません」
「はい…いかなる罰も甘んじて受けます」
床に額を擦り付け
謝罪する
「紅殿は何と?」
「何も…忠義を尽くした者を罰する必要はないと」
「ならば俺も天狗を罰する必要はありません」
天狗に笑いかけ
毛皮を撫でる
「俺は仲間の為ならば何でもします。巫子が牙を剥くならば…その時は」
俯いた
きぃ
「誰か来たのか?」
窓を見に行くと風で窓が開いたようで
扉を閉めると
「すみません…お邪魔しています」
後ろに不意に感じた気配
「はっ!はく…」
「しー…誰にも内緒で来ました」
相手が白竜と知り
紅はホッと息をつく
「存外に間抜けな男だ」
「はい。すみません」
いつもの様に笑顔を見せ
「部下の非礼を詫びに来ました」
片膝をつく
「私は許した筈だが?」
「俺の気がすみません」
頬を赤らめ
「俺の流儀での詫びを良いですか?」
首に巻いていた髪をほどく
「何のつもりだい?逆鱗を隠さないだなんて」
「竜が逆鱗を見せるのは親以外は主と愛する人のみです」
「ふん!天狗にもだろう?」
「天狗は乳母…いや乳兄(うけい)ですから…それより」
白竜の顔が近付き
唇と唇が触れる感触に
「慣れてきたね」
「…はぃ…」
掠れた声
しっとりと濡れた肌
「ふふん!」
唇の端を歪め
「乳兄殿の躾が良かった様だ」
濡れた肌に指を滑らせ
唇を押し付ける
「この肌も私の物か」
「ぅ…はい…」
吐息を漏らしながら紅にしがみつく
「はぁ…こぅ…紅!」
貪る様に肌に食らいついてくる紅の名を呼び
水の気を滴らせる
「はあっ!はあっ!」
吐息を荒げ
紅のペニスにしゃぶりつく
「んふっ!んんっ!」
ちゅくっ
ちゅくっ
ちゅぷっ
「はふっ!ああ…」
潤んだ瞳から視線をそらす
「君の逆鱗は正直だね」
淡く輝く逆鱗に白竜の怒りを知る
「んぁ…怒りはあります…自分の不甲斐なさに…あなた方が俺の友にしたことも…」
「ふっ!良い目だ」
紅は笑い
「だから面白い」
くちゅっ
「はうっ!んんっ!」
アヌスを押し開き
ずっ
「ひぐぅっ!」
ペニスを押し付ける
「あっ!あうっ!ああっ!」
ずっ
ずっ
アヌスを引き裂くペニスに
ハクハクと息を吐き
逆鱗を更に光らせる
「愛しい私の竜」
逆鱗に触れ
揺さぶり
紅は白竜の中にたっぷりと精液を注ぐ
「はひっ!あっ!ああっ!」
肩で息をし
紅にしがみつく
「友…家族に何かすれば俺はあなたを…」
「ははっ!その時はそうしてくれ!」
君になら私も本望だ
紅はいつになくきれいな笑顔を見せた
翌朝
「お早うございます」
「お早う!白竜」
「お早うございます二人とも」
いつもの様に挨拶し
着替える
「また巫子様の元へ?」
濡れた体を手拭いで拭い
天狗が白竜の顔を覗き込む
「天狗には敵いませんね」
苦笑し
天狗に抱き付く
「天狗。お前も俺の大切な家族です」
「御意…これからもあなたを命をかけて守ります」
卑しき走狗なれど
主には命をかけて忠義を尽くします
続く
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