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「なーなー、お前らほんとに付き合ってんの?」
そう聞いてきたのは俺が本音を言える数少ない友達の一人だった。表情一つ変えずに教室から出ていったチトセをボヤーっと眺めながら聞いてくる。
チトセが教室から出てくのは珍しい。恐らく自販機かトイレだろう。自販機に向かったならチトセが買うのは苺ミルクだな。
そんな事を考えながら俺もチトセが消えていったドアをボヤーっと眺める。
春だ。心地良い日差しとあたたかい風が窓から流れてくる。
俺が何も答えずにドアを眺め続けているとまたしても友達は言葉をかけてくる。
「アイツさ、見た目は可愛いけど中身は可愛くねーじゃん。なんつーか、俺らの事見下してる感じ。」
あーあー、わかってない。わかってないな。
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