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フロ場。
カッコーーンと、おなじみ桶の音。
なぜかせっっまいアパートのフロに
3人で入っている。
律郎(…なぜ、こうなる…?)
仁「さすがに3人って狭いなー。でも、なんか楽しくね?修学旅行を思いだすよな」
多喜良「それじゃあフジりん♪お背中お流しいたしまっせ~」
律郎「お前がやるな(怒)」
仁「おれ先にアタマ洗っちゃうからさ、2人フロん中入っててよ」
律郎「はぁ!?」
多喜良「ささ、フジりん入りましょー。ちゃーんと100数えるんでちゅよ~」
赤ちゃんプレイ?な多喜良。
律郎「やめろっ、本気で気色悪いわっ」
多喜良「はーい、アジアーン、ドヴァー、トゥリー…」
律郎「何語だっ!?」
多喜良「ロシア語ですよ~」
フロからあがる3人。
1人ぐったりしている律郎。
汗が引くまで着ているのは
仁のルーム
ウエア。
あきらかにサイズが合わず小さい。
手足がかなりはみ出している。
かといって多喜良の物は
着たくないので拒否。
多喜良「ぐっはー、フロ上がりのお抹茶最っ高ーー」
あいかわらずお抹茶茶碗になみなみと
たてられたお抹茶を片手に持ち、
もう片手は腰に添え、
素っ裸でグイ飲み。
律郎「あれは、どうにかならんのか?」
仁「ヨッシーは裸族なんだ。やってみると開放感があって結構いいぞ。律郎もトライしてみるか?」
律郎「断固拒否する」
多喜良「フジりん、今夜は泊まってってくださいよ。オレ達部屋はちゃんと別々になってるんで、今度こそ
ゆっくりピロトークできますよ」
律郎「え…」
仁「うん、そうだ!泊まってけよ。とうせ一人暮らしなんだろ」
律郎「いや、しかし…」
多喜良「着替えならオレのスーツ、ありますよ。たしかこの辺に…」
この辺の〝ダンボール〟を
ゴソゴソして
ぐしゃっ、よれっと
なったスーツを発掘する。
律郎「!!」
驚愕律郎。
さらにワイシャツが発掘される。
仁「あー、ヨッシーなんだよコレー、カビ?」
多喜良「…ああ、そういえばこの前表彰状された時!あの後おエライさんとメシ食って、サシミ食った時醤
油こぼしたんだよな。そのまんまだったー」
カラカラ笑いとばす多喜良。
仁「近いうちまたスーツ着るんだから、明日にでもクリーニング出しとけよ」
多喜良「いや、明日はフジりんがこのスーツ着て…」
律郎「断わる」
二人が会話してる間に速攻
スーツに着替える。
律郎「夕飯ごちそうさま、おじゃましました」
仁「ええっ、帰んのかよ?泊まっていけって」
律郎「いや、いい。・・・そっちこそ、今度泊まりに来い」
多喜良「うわ~、やった~♪」
仁っぽくはしゃぐ多喜良。
律郎「お前じゃない(怒)」
アパートの外(ドア外)に出る律郎と仁。
仁「…ごめんな、こんな状況になってて」
律郎「いや、お前が謝ることじゃない。俺こそ、お前の気持ちを無視して強引に…」
ぎゅっと律郎に抱きつく仁。
仁「おれは…うれしかった…」
律郎「 仁 」
そっと離れる仁。
仁「今度、ゆっくりうちの工房来ないか?見学体験コースとかもやってんだ。もしよかったら貸切に
しとく…」
律郎「いいのか?」
仁「うん、半日3000円材料費こみで」
ガクッと力の抜ける律郎。
仁「初回は無料サービスの特別版にしといてやる」
笑いながら笑顔を見せる仁。
見つめる律郎。
律郎「いつ空いてるんだ?」
仁「そーだなー…最短来週火曜か。週末はもう予約でいっぱいだし、近々あるヨッシーの個展に
おれも手伝いで入ってるからちょっとたてこんでるんだよ」
律郎「来週火曜…」
仁「大丈夫か?平日はキビシイか」
仁を抱きすくめ、耳元で囁く。
律郎「…じらすなよ。そんな先まで会えないのか?」
仁「・・・ 」
律郎「…仁?」
そっと離すと俯(うつむ)く仁。
耳まで赤くなっているのが分かる。
バゴォ!!
といきなり顔面グーパンチ、
見事に決まる。
不意をつかれ
そのまま後ろに倒れ込む律郎。
律郎「…あ…って…」
仁「明日っ、夜8時以降ならあいてるぞっ。夜間割増料金でいいんだったらなっ」
言うだけ言ってアパートの中に入り
バタンッと勢いよくドアを閉める。
律郎「・・・ 」
くっ…と苦笑い。
律郎(…久々だ。超テレた、って時には顔面グーパンチ(コレ)を炸裂させる。テレかくしだってわかる
までちょっと時間がかかったけど…)
うれし笑いしながら立ち上がり、
帰路に着く。
律郎(俺、まだ愛されてる)
幸せ満喫律郎。
律郎(…たぶん)
うれし笑いは止まらない。
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