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律郎「…お前、気付いてないのか?」
仁「何が?」
少年達の顔を見る。
律郎(あれは仁の唇、あっちは仁の鼻、仁の目、耳、額…)
少年像のそれぞれに仁の面影が宿っている。
律郎「あの像全部お前がモデルになってる」
仁「えっ!? ヨッシーそんな事ひとっことも言ってなかったぞ。それにおれさすがにあそこまで若くないし…、モデルになっほた覚えもないぞ」
律郎「他の人間が気付かなくても、俺にはわかる。この作品はお前に対する、あいつの想いだ」
仁「想い… 」
律郎「以前、バラの花一輪贈られたんだろ?一輪の意味はひとめぼれ、そしてバラの花999本という事はタイトル通り『何度生まれかわっても君を愛す』…これがあいつの本当の想い、…だと思う」
仁「ヨッシー…」
律郎「どちらの想いに応えるかは、お前が決めるんだ」
仁「今すぐか?」
律郎「いや。…じっくり考えればいい」
俯(うつむ)く仁。
仁「…どっちも…なんて、ダメだよな…。うん、よし。おれちゃんと考える」
律郎「俺は今ようやくあいつと同じ場所に立った気がする。…言葉は悪いがおためし期間だと思って存分に見定めればいい」
仁「律郎よゆー、大人だなーー」
律郎「いや、正直余裕なんてない。ただ今度はお前の気持ちを無視せずにいたいだけだ」
仁「…もう時効だよ、10年前の事は。三人で同じスタートラインに立とうぜ」
律郎「仁… 」
仁「なっ」
ニコッと天使(アンジェラ)スマイル。
律郎「 キス、 したい」
仁「えっ!? こっ、こでか!? さすがにちょっと大胆だろ。ここの主役はヨッシーなんだからさ…」
律郎「バカ 」
仁の手を引いて歩き出す。
仁「〝野獣律郎〟も、おれ結構好きだけどな」
律郎「・・・バカ 」
後ろ姿でもちょい照れの気持ちが
伝わってくる。
後ろを歩いてた仁が手を
つないだまま前に出る。
仁「ちょっと休ケイしてこよーぜ」
多喜良、仁の控室。
中に入ろうとする仁と律郎。
仁「盗難防止でカギ預かってるんだ。中からも掛けられるし」
律郎「え… 」
仁「野獣キス、〝おためし〟したい」
律郎「仁… 」
多喜良「おっつかれさーん、二人とも休憩?あちきもまぜてほしいでごわす~」
いつの間にか後ろにいる多喜良。
仁「わ、びっくりしたー、忍者かよ?」
多喜良「いやいや、お二人がラブラブでまわりが見えてなかっただけでしょ」
声も顔も陽気だが、
目の奥には嫉妬が見える。
律郎「ちょっと話しあおうか。今後の俺達について」
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