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欲望の赴くままに
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ホントはそんな事思ってもないクセに。
トド松が口を歪めた。
「…きっとまだ帰ってこないよ」
そうトド松が言うのと一松が最後の力を振り絞っておそ松の腕の中から逃れたのはほとんど同時だった。
「…っ」
酔いが回り一松の体がふらつくが、何とかおそ松の腕をすり抜けて居間を出ようとした。
しかし目の前はグラグラと回っているように見える。ぼやける視界と、酔った時特有の体の熱さ。
なんとか声だけでも…と一松が口を開いた。
「…だれか…ッ…!?」
「はい、そこまで」
むぐっと一松の口が誰かの手によって後ろから塞がれる。素早く一松の体に手を回してトド松が耳打ちした。
「誰か呼んでもいいけど、一松兄さんのカワイソウな姿が皆に晒されちゃうよ?」
それでもいいの?、と囁かれ一松がぐっと押し黙った。その様子を見ていたおそ松が口を開く。
「…なぁトッティ」
「トッティ言わないで。で、何?」
トド松が一松をおそ松の方へ突き飛ばす。一松は受け身もろくに取れないままおそ松の体に受け止められた。
さぁっと一松が青ざめる。怯えておそ松の顔すら見られないのかじっと下を見て動かない。
「…あいつらより先にヤって良いよな」
おそ松がまるでなんて事無いような気軽さでとんでもない事を言う。
「…うーん…どうしよう」
答えなど求めていないクセになんとわざとらしいのか…と思いながらトド松が考え込む。
「いいよ。いつも母さんと父さんっていうジャマ者がいて、ずっと手出しできなかったし」
それを聞きながらおそ松が自分の腕の中にいる一松の少し跳ねた髪をするっと撫でて愛おしむように口付けた。一松の肩が小さく跳ねる。
「…マジか…ッん…」
誰に問いかけるでもなく一松が呟いた。それを聞いたおそ松が首を傾げる。
「…一松に分かるかなぁ?この気持ち…大切過ぎて壊したいっていう気持ち」
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