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テスト勉強をはじめなきゃ
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「うみ!!コレだけ覚えたらいいから!!」
テスト前の勉強でキミがいう。
でも、そんなキミが今回はいなくて、はっとすると開きっぱなしの教科書を枕にボクは眠っていた。
はぁと溜息を吐く。
テスト勉強なんて此の方自分でしたことがない。
キミのいう覚えるところを覚えてそれで終わり。
何をしていいんだか全く分からない。
とりあえず、テスト範囲のページを全部覚えたらいいんだろうか??
なんて、そんなのは無謀すぎて笑いしか出てこない。
「たく、ためにもなるかどうかも分からないものなんで覚えなきゃいけないんだよ……」
教科書に書かれた文字の羅列を目で追いながらそう告げる。
そんなこと言ったって無駄なのに。
もういっそのこと0勉でテスト受けてもいいんじゃないだろうか。
でも、そんなことしたらキミに怒られるし、心配される。
なんて…また、都合のいい考え。
離れたキミはもうボクのこと考えてるなんて確証はどこにもないのに。
キミを突き放したこと
キミから離れたこと
果たしてその選択は正しかったのだろうかとか今更ながらに思えてくる。
「翔にはボクがいないといけない……」
木村が言ったことを声に出して言ってみる。
そうであればいいのに、とか思ってしまうからなんだかダメだ。
離れて気付いてきた。
ボクはひとりでできるよ。
やろうと思えば。
でも、キミがいればいろんなことできるって気付いてきたんだ。
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