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近くでみるふわふわ
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「海。うさぎさん覗いて帰ろうか。」
ペットショップ近くでキミがいう。
今日のおやつ何かなぁ、夕飯何かなぁとか考えて歩いていたボクはその言葉にハッとした。
そして、目をらんらんに輝かせて大きく首を縦に振った。
ペットショップに入るとボクは一目散にうさぎさんの元へ行く。
朝見た、耳が垂れて、茶色い毛皮のふわふわしたうさぎさん。
今は与えられている餌を口に含んでもごもごとしている。
かわいい。
持って帰りたい。
「ねぇ、翔…」
「飼うのは無しね。」
ただ、少し物欲しそうにキミを見ただけで、何ですぐにボクの考えているのが分かるのだろう。
ボクの意見はいとも簡単に跳ね除けられる。
ボクはぶすっとするが、キミはすぐに意見を述べる。
「海は自分の面倒も見れてないじゃん。」
「そう、だけど、さぁ。」
でも、それとこれとは別の話で、きっと飼ったらちゃんと面倒みるし、頑張る。
と思ったけど、やっぱり最後はキミがボクとうさぎさんを面倒みることになるだろうな…なんてすぐにそんな想像に至った。
「翔がボクもうさぎさんも一緒に面倒みればいいじゃん。」
「あのなぁ、そしたら、海の面倒みるの半分になるけど、いいの⁇」
「え⁇それは、やだ。」
ボクの面倒精一杯見た上でうさぎさんも面倒見て欲しい。
「もー、いいよーだ。翔、早く、おやつ‼︎」
うさぎさんを見るのをやめ、外へと向かう。
うさぎさんにさえキミをとられたくないなんてそう思ってしまった。
さぁ、今日のおやつはなんだろう。
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