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キヨフジside
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キ「っ……」
目を覚ますと、さっきまでいた館とは違う場所、別館だった。
すく近くで、フジが倒れている。
キ「フジっ!」
急いで近寄り、体を起こす。
目立った外傷は無く、呼吸も正常だ。
キ「おい、フジ 起きろ」
フ「ぅん……?」
少し揺すると、フジはゆっくりと目を開けた。
特に辛そうな様子では無く、大丈夫そうだ。
フ「キヨ…?ここは……」
キ「多分、青鬼の館の別館だ」
フ「こーちゃんとヒラは?」
そういえば、起きたときから2人の姿は無かった。
どうやら2人ずつに別れてしまったようだ。
いったいあの少年は何がしたいのだろうか…
未だにわからないままである。
だけどあの時、フジが言っていた“狙いは俺”とはどういう事だろうか。
キ「お前、何であの時、自分が狙いだってわかったんだ?」
フ「だって、最初に俺だけ別の場所であの子に会ってるなんて変でしょ?」
キ「まぁ確かに…」
フ「それに、あの子はキヨ達のことを“邪魔者”って俺に言った。でも、俺の事は“選ばれた”って言ってたから、そうなんじゃないかって」
そう言われると、確かにアイツの狙いはフジって事になる。
でもどうして?
だけど、きっとこれはフジもわかっていないだろう。
キ「…だからって、自分を犠牲にしようとすんな」
フ「…ごめん、でもこれ以上皆を傷つけないで欲しかったから……」
フジが優しくて皆思いのことはずっと前から知っていた。
でもまわりのために、自分だけを犠牲にするようなことはして欲しくない。
フジは大切な仲間だ。
失いたくない。
キ「取り敢えず、2人を探しに行かねーとだな」
フ「そうだね、皆で脱出しよ」
俺らは立ち上がり、薄暗い別館の廊下を歩き出した。
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