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キヨフジside2
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キ「わけわかんねぇ…」
フ「うーん…」
俺らは今、パスワードロックのついた扉の前で頭をかかえている。
別館の構造はゲームと同じなのだが、至るところの扉に南京錠やパスワードロックがかかっている。
ヘタに触って、何か起きたら嫌なのでスルーしていた。
だが、中には鍵はかかっていない筈なのに開かない扉もあった。
入れる部屋が殆ど無いため、鍵も無ければパスワードのヒントすらわからない。
キ「もう何かテキトーにやってみろよ、フジー」
フ「えー、それで何か起きたらやだよー」
だが他にもう方法が無いので、フジは渋々パスワードを入力するパネルに触れる。
すると、そのパネルから音声が流れ出した。
『主ノ求メル者ト、一致シマシタ。全テノロックヲ解除シマス。』
フ「あ…え……?」
音声がなりやんだ瞬間、あたりの扉から一斉にガチャっという音がした。
キ「開いた……のか…?」
試しにドアノブに手を掛け押してみると、すんなりと開いた。
そして、今までドアの真ん中にあったはずのパネルは無くなっていた。
フ「これで……いいの…?」
キ「まぁ、開いたからいいんじゃね?」
フジは未だに戸惑っているが、なにわともあれ扉は開いたので探索を続行することにした。
目の前の部屋に入ってみると、薄暗い中に光るものがあった。
キ「懐中電灯じゃん」
フ「これ、借りていこっか」
懐中電灯を手にし、あたりを照らす。
特に目立ったものは無い、シンプルな部屋だ。
一通り部屋の中を確認して何も無いことを確認し、部屋を出ようとする。
キ「フジ、ここ何もねーから出ようぜ」
声をかけるが、返事が返ってこない。
明後日の方向をみて、ぼーっとしている。
キ「おい、聞いてんのか!」
肩を思いっきり叩いてみると、いつものような反応がかえってきた。
フ「ご、ごめんって!痛いっ!やめてっ!」
キ「ぼーっとしてるとおいてくからなっ!」
フ「ごめんってー!おいてかないでよー!」
…………
いつも通り。
そう思っていた。
だが、彼はいつも通りではなかった。
キヨは気づかなかった。
フジの目が一瞬だけ
いつもと違って血のように真っ赤だった事に。
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