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2 セツナsaid
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「遅れての登場申し訳ございません。僭越ながら、ご挨拶を申し上げます。バイオニア帝国、皇帝・バイオニア五世の第一子のロシアンユでございます」
挨拶のお手本のような挨拶をしたのはバイオニア帝国の現皇帝の第一皇子様である。容姿、家柄ともに良く、体つきも申し分ない。しかも、小中高とバイオニア帝国で一番難題とされている学園に首席で入学し、首席で卒業するほどの頭の良さ。
神は二物を与えないというが、こいつは四物持っている。世が不公平とはこのことを言うのであろう。
「僭越ながらだってぇ。礼儀正しいね~」
そうロシアンユを最初に小馬鹿にしたのは、少しタレ目で右目下に黒子があるのが特徴的な第二貴族のサンシャだった。
「ふっ、僭越ながらって本当に思っているのかは謎だがな」
次に小馬鹿にしたのは、見た目は儚さが感じられて口許の黒子でかなりセクシーに見られがちだが、じゃべったら俺様なこの男は第三貴族のウーシテルだ。
「駄目だぞ。そんなこと言っては…あれでも一応は大帝国の第一皇子だからな」
最後は、自覚ありの毒舌キラーで、アーシリア天空国の貴族の筆頭で、俺らナンバー付き貴族の長でも第一貴族のカカリアだった。
「カカリアが一番酷いこと言ってるけどな」
そんなこんなで、この三人と俺アーシリア天空国のナンバーズといわれる貴族だ。
「ん~?ねぇ、あれって噂の第一皇子様じゃん。こっちに来るよぉ?」
あっ、本当だ。
ワインを片手に颯爽と真っ直ぐ俺たちの方に歩いてくる皇子様の姿が見える。
「面倒なことが起きそうだな」
「来るぞ」
「どうも、アーシリア天空国の皆様、お初にお目にかかります。バイオニア帝国、皇子・ロシアンユです」
綺麗なお辞儀をして俺たちに向かって挨拶をした。まるで、作り物の人形のように綺麗な笑顔だな……
「アーシリア天空国、筆頭貴族のカカリア・パーソレアでございます。
我が王からもよろしくお願いしたいと言伝を預かっております」
ロシアンユはカカリアの挨拶が終わると、後ろに構えていた俺たちに目を向けた。お前らも挨拶しろということだろう。
「第二貴族のサンシャ・デントアールでございます。
お初にお目にかかれて光栄です。ロシアンユ殿」
「第三貴族のウーシテル・ファイナルでございます。
よろしくお願い致します」
「第四貴族のセツナ・ワーリアントっ!
ど、どうされたのですか?ロシアンユ殿」
俺が自己紹介をしてる途中にロシアンユが唐突に手を握ってきた。
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