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sideセツナ
セツナ「俺をその伝説の剣と言われる蒼剣で切りつけてきても良いんだぞ?
今は、実体だ。運良ければあたるかもな」
俺は、挑発的に言った。
そして、次の瞬間に俺は、執事長の蒼海(ソウカイ)のいるところまで、飛ばされていた。
セツナ「ゲホッ!ゲホッ!ゲホッ!」
鉄の味しかしねぇ……アイツ、本気でやりやがった。
蒼海「セツナ様!?どうされたのですか?」
蒼海が青い顔をして、近づいてくる。が、俺は手で来るなの合図をした。
セツナ「〈モード、龍神騎士〉」
俺の持っているモードの中でも、最強にして、無敵の鎧だ。
くそっ!あのスーツお気に入りだったのに……ボロボロになった…
蒼海「和装に龍の翼?初めて見る……鎧です」
蒼海が驚きの声をあげるが、今の俺には、あいつを止める方が先決だ。
ジン「ギリギリまで、なぶってくれる!」
セツナ「ごほっ!」
ヤバイ、血が……さっきの一撃が思った以上にきいているらしい……
セツナ「〈龍神の刀〉」
俺は、生えている翼をバタつかせると、刀を握り直して、ジークフリンに向かって、一直線に翔んだ。
ジークフリンも、魔法を使い空に翔んだ。
カキィーン!
甲高い音と共に、俺らを中心として、暴風が吹いた。
ジン「何故!いきなり、我のことを聞いてきた?」
セツナ「君の目が解放してくれと言っていたからだ。しかし、俺の勘違いだったらしい。まさか、お気に入りのスーツをダメにされるほど、怒らせたとは、思わなかった」
ジン「我は、誰に怒っているのか分からぬ。主に怒っている筈なのだが、我は自らに憤りを感じる。何故だ!何故…」
ジークフリンは、剣にいれる力を強めながら言った。
俺たちの周りの波動は強まっていった。
セツナ「もう一度聞く、カリさんとカグヤ殿は、何処が似ている?」
俺は、刀にいれる力を弱めて聞いた。
ジン「カグヤが男になったら、あの様な容姿をしておる。それが、確信だ」
セツナ「俺は、君に似てる人を知っている。髪の色や性格は違えど、容姿や信念は君とは変わらない。
そう、好きな人を何よりも守ると言う信念だ。ウーシテル・ファイナル……」
ジン「あやつか?」
ジークフリンは、下を見ていた。その目線の先にいるのは、ウーぴょんとカリさんだった。
俺たちが出している波動から、防護壁をつくって、グレイリア皇帝国の国民を、守ってくれているらしい。
ジン「若い頃の我にそっくりだ。
そう、あのときが丁度カグヤを、たった一人の巫女を殺された時期だった」
セツナ「この一撃で終わりにしよう」
俺は一旦離れると、構えを変えた。
下では、カリさんとウーぴょん、蒼海、そして、グレリア殿が叫んでいるのが聞こえる。
セツナ「俺に勝てたら、俺の体を一時間貸す。でも、俺に負けたら、君には強制的に成仏してもらう。いいな?」
ジークフリンは、実態したからと言って、姿は見えるものの声は聞こえない。
ジン「あぁ、感謝する」
セツナ「間宮一刀流、攻式一の型」
ジン「蒼生カグヤ流、第一階梯」
それぞれ、刀と剣を構えた。
セツナ「神楽華炎(カグラカエン)」
ジン「時雨蒼生(シグレソウセイ)」
俺は赤い炎を、ジークフリンは青い炎を纏った。そして、俺たちは、ぶつかり合い、その勢いのまま俺を下にして、落ちた。
セツナ「っ、ごほっ!ゲホッ!はぁ、はぁ、はぁ……」
ジークフリン「我の勝ちか?」
俺は、半ば薄く目を開けて、俺の上に乗っているジークフリンの顔をみた。
勝ち誇ったような顔をしていなかった。
まるで、負けてしまったかのように、悲しい顔をしていた。
セツナ「君の、勝ちだ……」
それを言ったとたんに、俺の意識は無くなった。
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