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sideジークフリン
セツナ「君の、勝ちだ……」
そう言って、セツナは気を失った。
こやつわざと、負けたな。
まさか、最初からそのつもりで?まぁ、良い。勝ったことには、変わりはない。約束通りに、体を借るぞ。
我が手をセツナの心臓部に向けると、横から待ったの声がかかった。
カカリア「そこの騎士、セッちゃんに何しているのだ。殺す気か?」
ジン「カグヤ……」
カカリア「?」
あっ、そっか我の声はカグヤには届かぬのだったな。
俺は、セツナの心臓部に手を押しあて、セツナの中に入った。
いきなり消えた我と、いきなり動き出したセツナに周りの者共は驚いていた。
セツナ「【我が名は、ジークフリン・バミョル・アーシリア。アーシリア初代天空王である。そして、我が妻の名は、カグヤ・バミョル・アーシリア。天翔る巫女と評された我が国の象徴であり、守り神だ】」
カカリア「セッちゃんと契約している騎士か!?
しかも、その正体がアーシリア天空国の初代国王、ジークフリン様だと?」
ウーシテル「カリさん、気のせいだと良いんだけど、さっき消えた男性って、騎士のことだよな?なんか、俺に容姿似てなかったか?」
気づいたか。
セツナ「【ファイナル家の子孫…お主の言っていることは、間違えではない。主が我に似ているのだ。
そして、主はカグヤに似ておる】」
我は、パーソレア家の子孫の方をみて言った。
カカリア「っ!?巫女に…私が?」
セツナ「【若い頃の我らにそっくりだ。その頃が丁度、カグヤが死んだ時期。バイエル国の刺客に殺されたのだ】」
グレリア「バイエル国の刺客に!?
それは、まことか?本当に、バイエルに巫女は殺されたのか。今のこの人たちの時期に?」
先程、我が紋章与えた者共の長か。
その口ぶり、何か知っているのか?
セツナ「【何を知っているのだ?】」
グレリア「我が国に残る古い文献に、君の名と、カグヤ・バミョル・アーシリア、そして、当時バイエル国の国王だったジョセフ6世の名が書いてあった。
そこには、ジークフリンに滅ぼされたバイエル国の生き残った者たちは、新たな国を作ったと書かれている。
その国の名は…………
バイオニア帝国だ」
「「!?」」
悲劇は終わらない。
パーソレア家の子孫は、バイオニア帝国とやらに、殺される可能性がある。
カグヤがまた死ぬ?それだけは、避けなければ……!
セツナ「(一時間たったぞ。ん?皆青い顔をして、どうしたんだ?俺が寝てた間に……何があった!?)」
心のうちより、セツナが話しかけてきた。寝ていたのか、今までの状況がわかっていないらしい。
セツナ「【返す】」
セツナ「〈モード、解除〉」
我は、セツナの中で眠りについた。
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