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トントントン
蒼海「こちらに、いらっしゃいますか?
カカリア様ご一行がご到着なされました」
セツナ「あぁ、応接の間に案内してくれ……準備が出来たらすぐに行く」
蒼海「かしこまりました」
蒼海の足の音が、遠ざかったのを見計らって、俺はヴァルキリアに通信した。
セツナ「“ヴァルキリア、こちら…セツナ・ワーリントだ”」
通信♂「“どうされましたか?艦長”」
セツナ「“俺が艦に乗せてきたクワイ・スュバルツは、今どこにいる?”」
通信♂「“あぁ、その方でしたら、先程目が覚めて、今は医務室にいますが…”」
セツナ「“至急、俺の書斎に転移させてくれ!至急だ!”」
通信♂「“は、はい。わかりました”」
ピィ!
俺たちが遊んでたあの仲の良い、クワイだよな?サンシャの弟で、行方不明になっていたクワイ・デントアールだよな?
いや、予感は予感だけだ。それ以上でも以下でもない。ただの予感だ。
突然書斎が淡い光に包まれた。
通信♂「暇だったのが、俺だけだったんで、俺が連れてきました。
医務科長の話によれば、昔の記憶が曖昧らしいです。倒れた原因は疲労だろうと言っていました。
では、これで失礼いたします」
通信♂は、ビシッと敬礼を決めて転移で消えた。
俺とクワイは、静かな書斎で二人っきりで残された。いや、ジンもいれると三人か。
セツナ「昔の記憶がないのか?」
小さく頷いた。
セツナ「その服じゃ寒いだろ?
〈モード、騎士天使〉」
取り敢えず、スーツ?いや、クワイは天使(親馬鹿)だから、可愛い服が似合うと思うんだよな。例えば、天使の服とか羽をつけたりして、天使の輪とか浮かせたりして……うん、可愛い。
あばっ、想像しちゃった……
クワイの体は、パァーと光だし、次の瞬間には、白を基調としたフリルの沢山付いた服を着ており、背中には天使の羽、頭には金色の輪が浮いていた。
に、似合わねぇ……今思ったら、クワイって結構、身長あるし、体も筋肉ついてるし……
よしよし、まぁ、クワイは可愛いけどこれはやり過ぎた。白を基調としたスーツで良い。王子さまみたいなやつ!
再び、クワイの体は光だし、頭に冠をつけた王子さまのような格好になっていた。
ましだ。さっきより、全然ましだ!
セツナ「よし、行こうか?
向かいながら、いろいろと教えてやる。君の本当の名字と家と国を……」
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