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義足の修理
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「だあぁぁぁぁぁぁぁ鬱陶しいな!!」
「わぁぁぁ!?どうしたのトーマさん!」
「アカネ!こいつらどうにかしてくれ!見世物じゃねぇんだよ!」
「おい、散った散った!!」
ヒスイの(面倒だったから呼び捨てにした。多分年齢も同じくらいだろ)義足を店の隅でちまちまと修理する。本格的な修理は明日朝からか、今日泊まってだな。
「技師ってやっぱり珍しいんだよ。トーマさん、おかわりいる?」
「香草茶で」
「了解」
ヒスイは今日は歩きにくいかもしれないが、簡単に作った木製の義足をつけてもらった。今日明日にはしあげねぇと仕事に支障あるだろうしな。
「ほら、散った散った」
「えぇ~オニイサン、旅人?」
「私たちとイイ事しなぁい?」
「うせろ。餓鬼が」
手を振って追い払うがなかなかしつこい。旅人ってそんなに珍しいのか。
「アカネ、店の奥借りていいか?気が散って遅くなるよりマシだろ」
「言うと思った。どーぞどーぞ」
「どーも」
店の奥簡素だが、二人で生活しているらしい雰囲気はあった。アカネに言われ、机の上の荷物を片付けてもらってから修理の道具を並べる。
「これだけあるって……さすが技師」
「馬鹿、まだ一部だ。ヒスイの義足の修理に必要な道具がこれだけ」
「へぇ……」
並べた道具はまだ持っているやつの一部にすぎない。道具箱以外にも入ってるからな。何処とは言わないが。
「閉店までに終わらせるが、終わらなかったら泊まりこみでいいか?仕事に支障を出してもらいたくないからな」
「俺は構わないけど……徹夜するのか?」
「するけど」
「……早死にするぞ」
「一日二日徹夜しただけで早死にするか」
まぁ、何度か徹夜はしてきたけど、黙っておくか。
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