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手入れ
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「はよ」
「……おはようございます?トーマさん、ちゃんと休んだの?」
「2時間は寝たよ」
「……それ、休んだって言わないよ」
紅茶を貰い、一口飲んでから一息ついた。寝癖のついたヒスイに顔を洗ってくることを勧め、紅茶を飲み干してからドライバーを握りなおす。
「トーマさん、朝ごはんどうする?」
「朝はいい。先に仕上げる」
「体壊すよー……?」
「あんたも早く使いたいんじゃないのか?仕事に支障もあるだろ」
「うーん……そう言われたらそうなんだけど」
今日中に仕上げたいから、とだけ告げると、ヒスイも分かったとだけ言った。まだ寝ているらしいアカネを起こす声が隣から聞こえた。
「トーマさん、昼飯置いとくよ」
「おー。悪い、ちょっと見てくれ」
「俺、素人だからわかんないけど」
「素人でいいから」
見せたのはベルト状になっている調節部分。此処に脚を入れて留める仕組みにした。
「ヒスイさん、脚細いからこれくらいでいいよ」
「わかった。一応お前にも手入れの仕方を伝授しとく」
「俺に?」
きょとんとするアカネを座らせ、イチから自分の義足で手入れをして見せた。
「じゃあお前もやってみろ」
「え、ま、まずは……」
「手順さえ踏めば大丈夫だ。まぁ、しばらくはこの国に滞在してるから手入れくらいしてやるよ」
「それまでに覚えろって……」
「恩義があるんだろ。これくらいやってやれよ」
簡単な手入れのやり方だけ叩き込ませ、月1で手入れするように念を押した。
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