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楽士との食事の中で
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「......人攫いぃ?」
「またそんな嫌そうな顔しないでよ」
偶然居合わせたマオトと名乗っていた楽士とともに食事を取る。楽士も今日は仕事だったらしい。
「噂にしてははっきりしててね。この国じゃないけど、数日前にある村が襲われて老人達以外全員、ね」
「胸糞悪い話しだな。奴隷商人か」
「だろうね。子供は身を守るために言う事を聞くし、男は力仕事、女は娼婦、だろうね」
「お前、ちっとは考えて言えよ」
「言葉は選ぶべきって?まぁ、そうだろうけど」
楽士であるコイツは、歌い上げる時だけしか言葉は選ばないだろう。日常会話で選ぶ意味が無いか。
「トーマさんも気をつけなよ。村が襲われないとは限らないんだから」
「ご忠告どうも」
今日は仕事も終わったし(ヒスイの義足)、早めに帰って村長達に顔見せに行くか。リサたちもなんだかんだで慕ってくれてるしな。
「ごちそうさん」
「帰るの」
「まぁな。また今度話そうや」
「そうだね。その時は仕事の話聞かせてよ」
「ついでにお前の商売道具も見せてくれよ」
楽士に軽い別れを告げ、ヒスイに代金を払ってからフードを被って店を出る。
「旅人さーん、安くしとくよー?」
「あー今日はいいよ、今度頼む」
軽く手を振って、マハザ村へ足を進めた。
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