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目覚めと現実
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「ぁぁっっっ!!」
ズンっ!と重みのある痛みで目覚めた。
瞬時に手足に力が入ったけど、
その手足は動かす事を許されず、
僕はまた拘束されている事を理解した。
アイマスクを装着されているのか、
何も見えない。
でも、まだ猿轡は装着されていなかった。
「あぁ、アセナ。キミの意識のないうちに準備してしまおうと思っていたんだけど・やっぱり目覚めてしまったか。もう少しだからこのまま我慢していてね」
先生はそう言うと、僕の陰嚢を強く握る。
「うっ……」
その刺激に声が漏れた。
「……じっとしていて……」
次の瞬間
目覚めた時と同じ痛みが僕のを襲う。
決して強い痛みではないけれど、
重く内蔵にまで伝わる様な痛みに
僕の身体からは冷たい汗がじわじわと僕の肌を湿らせていく。
「せ、先生待って!お願い、これ取って!!!」
「ダメだよ……アセナ、」
「ち、違うの!これっ、アイマスク取って!!」
「どうして?」
「見えないで、測定されるのっっっ、やだっ!!!」
「そう……、でも、見ない方がいいと思うよ?」
ズンっ!
またあの痛みが僕を襲ってきた。
内蔵が押し上げられる感覚に
吐き気を覚えた。
「先生、お願いっ」
僕の声は届いているのか
届いていないのか分からないまま、
先生は作業を進める。
大きな機械が僕の近くに運ばれてきた音。
これはステンレス製の何かの医療器具を置いた音。
前回の測定で僕の心臓が2度も止まったからなのかな?
胸にもパットを取り付けられて、
静かな実験室に僕の心電図の音だけが響き渡る。
どんな機械が僕に装着されているのかもわからない状態に、
僕はカタカタと震え出す。
「アセナ、口、開けて?」
先生が僕の口元に猿轡を持ってくる。
僕は口を開けず、嫌。と意思表示した。
「口、開けてくれたら、アイマスク取って上げるから……ね?」
その言葉に僕は自然と口を開いた。
「ん。いい子」
先生がそう言いながら、僕に猿轡を噛ませる。
あーぁ。これでまた涎をダラダラと流し続ける事になるんだな……。
「アセナ、じゃぁアイマスク……外すよ?」
僕はこくりと頷いた。
アイマスクが外される。
目を閉じていても、強い光が目に写る。
僕はゆっくりと目開いた。
目から入ってくる現実を
僕は理解出来ずにいた。
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