アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
泣いてすらいない
-
やや潤んだ睨みをリョウに投げかけた。
「なんだよ今は俺がシュウに」
「サガラ。少し黙っていてくれないか」
低く感情のない言葉に周りにいた一同が一斉にひるむ。
クラスのリーダー的存在でいつも明るさを笑顔を振りまいていた存在がすごむとなお一層恐ろしくなる。
リョウは黙り込んだサガラに目礼し、シュウを無理やり外に連れ出した。
そして近くの空き教室に連れ込み逃げ出さぬよう腕で逃げ道をふさぐ。
拘束されている状態に近い体制に、シュウもちょっと驚いているようだ。
まだハルトとの別れを実感できていない様子である。その証拠に泣いてすらいない。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
88 / 106