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HappyFutureに走り出す
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「ハルト…」
ずっと話したいと思っていたハルトが眼前にいて自分の言葉を待っているというのに、のどが動いてくれない。
伝えたいことが多すぎるし、時間は足りなさすぎる。
ここで端的に言いたいことだけを摘み、短く語るという器用なまねはシュウにはできない。
だから、簡単に一番、伝えたいことを声にだすことに決めていた。
「俺、お前のこと、信じてるから。ハルトが、俺のこと、一番に考えてるってこと、ずっと信じているから。だから、俺のことも信じてよ。俺は、ずっと」
ずっとお前を待ってる。
同じ地面を踏んでいないとしても、同じ空を見ることはできる。数千キロの距離だって、心が繋がっていれば通じ合えるって、信じてる。
「俺はずっと…!」
「わかってる」
シュウの頭にそっと手のひらを乗せる。
「お前が俺を信じてくれているように、俺も信じている。好きだ。ずっと、これからも」
久しぶりのハルトの体温にせっかくこらえていた涙腺は再び崩壊した。
シュウは恥ずかしさや羞恥心などを捨て去りハルトに強く抱きついた。きつく抱きしめ返す。
だらしなく鼻水までたらしているというのに、ハルトの優しげな相貌は変わらない。
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