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純情男子の未来
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その頃のシュウは落ち着かない気持ちで空港を行ったり来たりしていた。
もし何かがあってハルトが乗っている飛行機がハイジャックとかされたらどうしよう。
いやな妄想で悶えていた。
だがハルトは殺しても死ななさそうな雰囲気があるので大丈夫か、と途中で落ち着く。
本人が聞いていたらアホ毛を引き抜かれそうだ。
いろいろいってやりたいことがあるんだ。
俺がどんだけがんばって大学に受かったとか、浮気せずに過ごしたよ、とか。身長が伸びたことでもいい。
些細なことを語り明かしたい。空白を全部なくすような勢いで強く存在を知らせてほしい。
もう少しで、大好きな人が姿を現す。
とりあえず思いっきり、うっとおしがられるほど抱きしめてやろう。
ドキドキするシュウの視界に、見覚えのある人影が写った。
我慢できず走り出したシュウにその人物も歩みを速くしたようだ。
「ハルト!」
「シュウ」
久方ぶりの暖かい体温に、二人は抱きしめあいながらほほ笑みあった。
ここからが俺たちの未来の始まりなんだ!
ここからを俺たちの日常の開始地点とするのだ!
簡単な俺たちにしか伝わらない秘密の誓いを交わしあいながら、新たな日々を受け入れた。
ここが俺たちの出発点!!!
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