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手当て 1
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目が覚めたのは、翌々日のお昼だった。つまり、月曜日。
ヤバイって思った時にはもう遅かった。
お父さんはもう、僕の隣に居なかったから。
僕は寒気と震えが止まらなかった。
どうしよう……また、怒られる……。
いつものようにベッドから降りようとした時、両手に激痛が走った。そういえば……一昨日、爪を剥がされたんだっけ。
「う"っ……いったぁい……はぁ……んっ……はぁ……いたいよぅ……」
家にはもう、僕以外いないのに。僕はなんで助けてもらえると期待しているんだろう……?
「血……出てる……」
とりあえず、止血しなきゃ……。でもどうして僕、生きてるんだろう?2日間も血が出っぱなしだったら、出血多量で死んじゃうんじゃなかったっけ?
「あ"っ……く……」
あまり力の入らない手でドアノブを捻り、部屋を出た。
シン……と静まり返ったリビングは、いつにもまして恐怖を感じた。
もしかしたら、お父さんが出てくるんじゃないかって。
もしかしたら、もう既にお父さんは弟や妹に手を出してしまったんじゃないかって。
「い"っ……っ……っ……」
何かをするだけで、こんなに時間がかかったのは初めてだった。
お父さんがいたら……そう考えるだけで、涙が出てくる。
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