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別れ 2
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「じゃあ僕、少し叔父さんと話してくるから。」
泣きたくなる気持ちがどんどん大きくなっていって、みんなと話している時、ほんとに辛かった。
でも、みんなのいる前では泣かない。
変に思われてしまうから。
「やぁ」
「叔父さん……あの、本当にありがとう。いきなりで、ごめんなさい。」
「いいよ。どういう理由か、俺だけでも話してくれないか?」
「……わかった。けど、僕は何があってもこの家を出ないから。それだけは、わかって……」
「OK」
そして、僕はこれまでの意図を話した。
叔父さんはわかったと言って、僕を抱きしめてくれた。
叔父さんの胸は広くて、とても温かかった。
僕も叔父さんの所に行きたい。
そう思ってしまった。でも、お父さんには僕がいないとだめだから。
だから、なんとかその気持ちを押さえ込んで、笑った。
何かの本に書いてあったんだ。
『辛いときこそ笑え。笑えば周りも笑顔になる。』
だから、僕は笑った。
そして僕はみんなのことを呼んで、お別れをした。
これでもう、二度と会わないように。
何も知らないまま、キレイな心のまま、育ちますように。
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