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夢
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「ん……おかあ、さん?」
ぼんやりと、影が見えた。
その姿はお母さんに見えて、思わずそう口にしてしまった。
驚くことに、その影は頷いた。
僕は走ってお母さんに近づいた。
「お母さんっ お母さんっ」
お母さんは僕を抱きしめてくれた。
そして、子供をあやす様に背中をトントンと叩いてくれて、お母さんは話した。
「いつもみんなの面倒を見てくれてありがとう。
それに、お父さんのことも」
「僕……そんなお礼を言われるようなことしてない。料理だって失敗ばっかりだし、結局……叔父さんに任せちゃうし。
お父さんのことだって!!
毎日……毎日僕は……
お父さんの機嫌を損ねるような事ばっかりで……
どうしたらいいのか、わからないよ……」
「でも、優紀は頑張ってる。
言い方は、悪いけど……私の代わりになってくれてありがとう。 優紀はそのままでいいの。今まで通り、お父さんの言う事をよく聞いて。そしたらきっと、幸せになれるから。」
「やだっ……もうやだっ お母さんっ!!
助けて……」
「ごめんなさい。」
お母さんは、最後にまた、"ごめんなさい"と言って消えた。
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