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ご飯
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「うわぁっ 美味しそう!」
「ただのハンバーグだよ。さ、食べな」
「はいっ、いただきます」
朝からハンバーグだなんて贅沢、いいのかな?
「っ!!美味しいっ」
「そう。それはよかった」
1口食べた瞬間、肉汁が溢れてきて、すごく美味しかった。
野菜も、卵が半熟でシーザーサラダとよく合っていた。どれもこれも美味しくて、僕なんかが食べていいのか心配になった。でも、美味し過ぎて全部食べてしまった。
「ごちそうさまでした」
「お粗末様。じゃ、俺は仕事だから、明のことよろしく」
「は、はいっ あの……」
「ん?」
「夕食は、僕が用意したいのですが……」
「本当に?それは嬉しいな。期待しているよ」
「はいっ」
そんな事言われたのは初めてで、四ノ宮さんに言ってよかったな。って思った。
それから、僕はお父さんに貰ったものとは違う、新しい首輪をつけられた。
あの事件でついた火傷の跡も隠れるし、不思議と嫌な感じはしなかった。
「あ、言い忘れてた。夕飯は冷蔵庫の中のもので作って。あと、昼食時には戻ってくるから、それまでガマンね。自分の家なんだから、遠慮しないで好きに使って。あと、電話番号……俺の書いといたから、いつでも連絡して。俺以外の人から電話かかってきても出ないで。あと玄関も。多くてごめんね。でも、心配なんだ。」
「大丈夫です。」
「ん。じゃあ、行ってきます」
「いってらっしゃい!」
行ってしまった……
さて、どうしようかな?
本当だったら、僕が作らなきゃ行けなかったんだろうな、朝食。
でも、夕食は作っていいって言ってくれたから。
あ、洗濯物たたもうかな。
僕はソファに置いてあった洋服をたたんだ。
四ノ宮さん、怒らないよね?
食器洗おう……
「あれ?四ノ宮さん、やってくれたんだ……」
あ、じゃあ明のところに行こうっ
「明、お話しよ?」
「きゃー」
「あのね、四ノ宮さん、優しい人だったんだ。僕はてっきり、怖い人だと思ってたんだけどね、全然そんなことないんだ。って言っても、明には最初から優しいよね。」
「あぅー……」
「ご飯もね、作ってくれたんだ!お父さんは、一回しか作ってくれなかった……四ノ宮さんも、きっとそうだよね……」
「あーあー、」
「ごめんね、うん、明も早く話せる様になって欲しいな。」
明のはじめての言葉はなんだろう?
想像するだけで、顔がにやけちゃう。
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