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留守電
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「あ、食器洗わなきゃ」
今日も何も無い1日だといいな。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Prrr
「っ……あれ、僕寝てたんだ」
いつの間に寝てたんだろう?
全く記憶がない。
「まーま、まーま」
「ん?どうしたの、明」
明は僕の腕を引っ張って、タオルケットを噛んでいた。
「お腹すいたんだね。ごめん、今作るからね。」
僕は明の離乳食を作る為に、明を抱っこしてキッチンへと移動した。
「明ー、ちょっと待っててねー」
明はずっと僕にしがみついていた。
可愛い。凄く可愛い。
《ーー四ノ宮くん、今日は本当に助かったよ。先方のお嬢様も大層君を気に入っていてね。また今度食事にでもと言っていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
じゃあまた》
な、に……これ……留守電?
先方のお嬢様って、なに?
お見合いしてたってこと?
僕は1人、パニックに陥っていた。
「まーま、まーま!」
「あっつ……ごめん明、もう1回作り直すから……」
それから、明にご飯を食べさせ、それから一緒にお風呂に入った。
「明……パパ、大丈夫だよね?……ちゃんと明日、帰ってくるよね?」
「う……っうぁ……ぁああーー!!」
「ごめ、ごめんね明。不安にさせちゃったね。よしよし。ごめんね。明は何も悪くないよ。悪いのは全部僕だから。よしよし……」
僕は明を抱きしめ、着替えをし、寝室へと戻った。
明はすぐに眠りにおちてくれて、助かった。
「大丈夫。裕二さんは、帰ってくる」
そう自分に言い聞かせていたけど、その日は眠れなかった。
もし、裕二さんが他の人と一緒になったら……
とか、
もし、裕二さんが僕を追い出したら……
とか……
でも、もしそうなったら、僕は受け入れなくちゃ。
裕二さんに、幸せになってほしいから。
もし、本当に僕が追い出されてしまっても、明が幸せになってくれるのなら、それでいい。
ガチャンっ
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