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臆病な社会人たち。 1
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オレやっぱ好きだなと
再びさらっと告白をされてからミナミのことが
頭の中を駆け巡る感覚が日に何度もあった。
この歳になって、今更若い時のような恋だのなんだのってはしゃぐ気力さえないというのに。
それにもう、自分は仕事に生きると決めているのだ。
「....はぁ」
袖野はため息をつきながら、画面に表示された五虎七瀬という女神を装った変態が書いた官能小説の新作原稿を眺める。
ミナミの笑顔が過って全く内容が頭に入ってこないため何度も同じ文章を行ったり来たりしている。
「大丈夫ですか?袖野先輩」
袖野は画面から顔を上げると、
後輩の上江が心配そうに見下ろしている。
彼は数々の編集を入院に追いやった破天荒大物作家會下詠慈に永久担当指名をされた社長賞的編集者である。
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