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臆病な社会人たち。 4
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意外である。
何故この会社にいるのかと疑問に思うほど恋愛に殊更興味なさそうな彼もどうやら恋をしているらしい。
「..ふうんカミエちゃんがねえ..
今度からかってやろ」
常に忙しくて寝不足で、
恋愛どころか遊んでる暇もないくらいで
自分たちだけでなく社会人なんかみんなそうに違いない。
それなのにみんなよく恋だのなんだの出来るものだと感心してしまう。
でもそりゃあ確かに出来ることなら好きな人と
1時間でも素敵な時間を過ごせればモチベーションだって上がるだろうし
灰色の生活にいくらか色がつくかもしれない。
「....でもまあ、ボクの場合"そういう問題"じゃないんよなぁ...」
時間がないというのも本当だが、自分はあんまり、人を好きにならない方がいい人間なのだ。
右手をぎゅっと握り締めて、苦笑する。
ミナミくんは、笑顔が似合う。よなぁ....。
彼も泣いたりするのだろうか。
そんな事を考えてしまうあたりが、
やっぱり、そういう問題じゃないのだろう。
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