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齟齬と真意は戀愛なりや? 9
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ホームで電車を待つ間も、
ミナミは聞いてもいないのに一緒にいたギャル達と女子会をしていた話などをしてきた。
ハーレムやなとちゃちゃを入れると本当に意味のわかっていない顔をされ、
ミナミはおそらく彼女達から男としては見られていないのだろうという悲しい現実を垣間見たりした。
しかし何故かホッとしている自分がいるのもまた事実で。
「そーいや、たんちゃんって何?あだ名?」
「オレ名前が、ボタンだから。たんちゃんって呼ばれてて」
「ああ...なるほど。珍しい名前やんな」
「うーんまあ。オレは別にどーとも思ってないんすけどね」
「さすが」
他愛のない話を努力してするなんて馬鹿げているだろうか。
それでもミナミは嬉しそうな横顔を晒している。
「袖野さんは?下の名前なんていうんですか?」
「.....ほくと。ってラインみればわかるやん」
「ほくとって読むんだ!きたしょうって呼んでました」
「んなアホな」
思わず噴き出してしまう。
こうして喋っている分は彼はただの楽しい子なのに。
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