アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
片想い
-
わかる?
何が?
「弟の事、好きだって顔してる」
冗談は、その苛つく顔だけにしろよ。
悠斗は、ニヤついて隼斗へ目を向ける慶太を見上げ、小さく舌打ちした。
当たり前だが、隼斗との関係は、誰にもバレたくはない。
悠斗にとって、苦痛でしかないから。
だから、それを彷彿とさせる様な事を他人に言われると、無性に腹が立つ。
人の心理と言うべきか、バレてもないのに、勘づかれている気にさせられる。
「………………………悠斗は、弟として大事なだけだ。それ以外は何もない。……………………俺の事、たいして知りもしないくせに、勝手な事言うな」
何もない。
隼斗は慶太を牽制し、顔を逸らした。
「そっか?俺って、そう言う勘当たるんだけどな」
「悪いけど、まだ行く所があるんだ。……………………もういいだろ」
悠斗の背中へ手を添え、隼斗は先を急ぎたそうに話を切った。
「……………………待てよ」
そんな隼斗の腕を掴み、それでも慶太は食い下がる。
ああ、マジウザい。
なんだよ、こいつ……………………。
悠斗は二人のやり取りを見て、自分が間に入ろうかと考えた。
これでも悠斗、気が短くて喧嘩っ早い。
中学まで、空手してました。
ただ、隼斗も去年までしてたので、どうしても隼斗には勝てない。
「俺さ、本気だぜ?」
「………………………は?」
「男、全部切ったんだ。……………………お前だけに、絞ったから」
…………………………男を、切る?
この慶太、正真正銘のゲ○か!!
悠斗は、その事に唖然。
「は…………………初めて実物見る……………」
やっぱり、隼斗の周りにただ者はいない。
バイを、公言するだけある……………………。
でも、そんな悠斗の唖然は、まだ上をいく。
「慶太…………………話ならまた聞くから……」
隼斗は、自分の腕を掴む慶太の手を離そうと、そこへ手をかけた。
それを慶太は、逆にグッと引っ張り、隼斗の身体を自分の方へ寄せる。
「おい……………………」
「……………………好きなんだよ、隼斗」
………………………!?
悠斗は、思わず口を開けたまま、絶句した。
「…………………慶……っ」
驚く隼斗の口を塞ぐ、慶太の唇。
「好きなんだ…………………」
悠斗の目の前で、兄貴が男と、ラブシーン!?
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
49 / 125