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料理教室
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いつ、会える?
会える…………………あえて、そう言う隼斗に、胸がときめく。
「すぐ………………会いたい……………」
悠斗は、自分を見る隼斗の腕へ手を添えて、ボソッと呟いた。
カラン………………………
隼斗の持っていたお玉が、カレー鍋の中へ落とされ、軽い音を立てる。
「…………………わかった………………じゃあ、明後日」
明後日。
隼斗は優しく答えると、今までお玉を持っていた手を、悠斗の頬へソッと触れさせた。
「隼斗……………………」
「俺も…………………すぐ会いたい……………」
見上げる悠斗の頬を、流れるように隼斗の指が滑り、柔らかい髪を撫で上げる。
と、同時に額に感じる熱い感触。
「それまで、我慢して……………………」
甘い囁きと、隼斗の口付け。
焦れったい恋人同士みたいに、隼斗は悠斗の額へキスをした。
「出来る?…………………悠斗」
「で…………………………」
出来ない。
こんなに優しくされて、出来る訳がない。
「………………………出来る」
まるで、幼子。
悠斗は伏し目がちに、目一杯我慢した。
少しだけ口をへの字にして、目一杯我慢したのだ。
「ぷ………………………うん、ありがと」
隼斗は悠斗の我慢する姿に、思わず笑みを溢し、頭を撫でた。
「ごめんな、明日はバイトが入ってて……………」
「ううん…………………大丈夫………………」
カフェなんて、辞めちゃえよ………………!
言葉とは裏腹に、悪魔が叫ぶ。
きっと、モテモテだよ。
俺以外の奴に、愛想振るなって!
………………………そんな事言えたら、苦労しない。
折角、2年振りに隼斗が帰って来たのに、あんまり我が儘言って、困らせたくない。
悠斗は黙り込んで、カレーを入れたタッパに蓋をしていった。
とりあえず、何かをしてないとモヤモヤしちゃう。
「……………………悠斗…………………」
そんな悠斗を見て、隼斗はたまらず腕を伸ばした。
「隼……………………」
驚く悠斗の身体を後ろから包み込む、隼斗の長い腕。
悠斗は顔を真っ赤にして、一気に心臓が高鳴り始める。
「すぐ……………………会いに来るからね……………」
すぐ………………。
背中へ伝わる隼斗の声が、悠斗の胸を熱くする。
どうしよう。
多分、明日一日が、めちゃめちゃ長くなりそう。
俺、耐えられるかな……………………。
「待ってる…………………待ってるから、隼斗」
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