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無駄2
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「ここでいい」
説明もなしに三守の家までみごと送り届けた二都には敢えて突っ込むまい。
この一言も二都には本来必要ないのだろう。
まるで通いなれたかのように平然とわかりにくい近道を使ったのだから。
深夜の閑静なマンションの前で止まる。
かと思いきや、そのまま駐車場まで車が入っていった。
「…前でいいと言ったはずだが?」
「いや、あそこで止めたら車の邪魔だろう」
「この時間車少ないからいいんだよ」
「俺は切符切られたくないんでね」
こいつ部屋まで上がり込むつもりか。
暗に意味する言葉にさすがに三守も怒りが増す。
ギリギリのところで我慢してやっているのは、同期ということ、αということ、人事部という条件が二都には整っていたからだ。
さすがに犯されそうになっていた建前、家まで上げるわけには行かない。
「妻も子供も寝ている。誰がお前なんか家に上げるか」
「ん?俺は家に上がるつもりなかったけど、もしかして上げてくれるつもりだったか?」
(…こいつッ…!!!)
そろそろ三守の血圧が上がりそうだ。
というか、もう上がっている。
「帰れ!!!」
これでもかというほど、大きな音を立てて二都の車のドアを締めてやった。
「また明日、三守」
「はやく帰れ!!!!」
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