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磁石のような人。
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「頼むよ!!!!マジで惚れてんだ!!!!」
ヒートアップした男子高校生は俺の手をがっしり握って、その周りの奴らと一緒に恋する乙女の目でこちらを見てくる。
背が高いだけあって圧迫間がすごいな……。
あと別のキラキラした瞳がうざい。
「あ〜…あのな、お前らあのな、よく聞け、聞きやがれ。
俺もエースの居場所はわからねぇんだ、それに人を待ってる。多分もうすぐ帰ってくるし、変な誤解されたら面倒なんだよ」
なるべく穏やかに言ったつもりだが上手く伝わっただろうか。
それでも、うんともすんとも言わねぇから、少し苛立ってきた。だが、チラッと見たノッポの視線は俺ではなく、俺の背後を向いていた。まるで衝撃を目で受けたような表情をしている。
「俺の人に何か用かな」
柊の声がした。
「ーちょっとごめんね」
多分俺にではなく、俺の手を握る高校生に言ったのだろう。
後ろからグイッと引き寄せられた為、手が離れた。
柊は笑っていたが、いきなり俺とコイツらを引き離す程には勘違いをしているのかもしれない。
突然の事で声もなく引き寄せられたが、驚いた。ようやく思考が落ち着いてきた頃だ。
そもそも俺の人って何だよ…
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