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天野目線。
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ー天野 冬樹 vision。
空き教室に2人。
俺は、性格のひん曲がった最低教師と閉じ込められていた。
荒木先生は噂では聞く通り、いや、噂以上にクズを拗らせていた。
そもそも俺は憧れの先輩と愛を営んでいたわけで、全ての元凶はコイツだ。
本当、最悪。
思い出したらイライラしてきたし、この状況に耐えられなくて
「どうすんだよ」と声を荒げても帰ってくるのは頼りない返事。
更には旭川先生にまで心配させるしまいだ。
「アンタどんだけ駄目な大人なんだよ…」
もはや目下の相手を見る様に、呆れ果てて俺は零した。
人前に立つ仕事をしといて、目を見せる気のない、眼鏡に長ったらしい前髪。
1番使う口を隠すマスク。
この教師がなんで今までクビにならなかったのか理解ができなくて仕方なった。
「着ろ」
…え?
突然そう言われたかと思えばボフッと白衣を投げつけられた。
コレってさっきまで先生が来ていたヤツ。
人肌の温もりが残っていて、すぐにわかった。
丁度寒かったし、何より隠したかったので、断る理由も無くソレを着ることにした。
「あ、ありがとう…」
思ったより大きくてだらしなく、至る所がしわくちゃだ。
ふと聞こえた先生の余計な言葉にはもう慣れてきていたし、スン、と白衣越しに息を吸ってみれば。
大人特有の煙草の匂いはしなかった。
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