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ナンバー1からの呼び出し。
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「待たせたな」
とりあえずシュレッダーの電源を切って。
スクープの書かれた新聞を机の上まで置けば、生徒がいる所まで向かった。
生徒は俺を見ると無表情のまま礼をするから、つい俺も反射的に礼を返す。
あぁ、こんな生徒いたなぁ…なんて、観察するような目付きで見てると、目の前の生徒は口を開いた。
「柊様からのお呼び出しです。荒木先生、にと。来て頂けますか?」
胸元にネームプレートを刺して。その生徒はまるで執事みたいな口ぶりだった。
ネームプレートに赤い文字で"柊ファンクラブ"と書かれてあるのは見なかった事にした。俺は見てない見てない、幻想だ。
「…呼び出し?俺を?……お前が?」
それに、全く話が噛み合わない。いや、結構わかりやすく言ってもらったんだけどな。
「柊様が、です。今は音楽室で美しいメロディを奏でている所なので、代わりとして私が来ました。」
「いや来させろよ。演奏会するな」
「いいんです。というか私も早く柊様の演奏に癒されたいので早く向かいましょう」
先ほどまで無表情だったのに露骨に嫌な顔をされた。
嫌な予想は的中か。
柊……学園人気ナンバー1に呼び出されていた。
「え、嫌だ」
「…」
目の前の生徒はまた表情を歪める。
いや、まぁ…だってさ、嫌な気しかしねぇんだもんな。
それに俺演奏会聞きたくねぇし。
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