アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
手首に白い蛇。
-
「いや流石にお前、それはねぇだろ…、何?自分が顔いいだけあって見る目無い感じ?」
「自分の事好きって言われたのにそんなに自虐的になる人初めて見たよ」
「自虐的もなにもやめとけ、お前の評価下がるぞ」
「美女と野獣のカップルの野次馬みたいなこと言うんだね、…あ、今俺ふられちゃった?」
相変わらず笑顔のままお願いするかの様に絡めた指を下向きで垂らしている。
正直ありえない告白に俺は一ミリも信じていなかった。
むしろ、新手の嫌がらせだろうと疑うばかりで。
「からかうな」
目を薄く細めて口先を尖らせた。
まぁ、マスクしてんだからわかんないけどな。
「からかってないよ。3年前に先生が声かけてくれた時以来ずーっと」
「お前去年転校してきただろ、無茶苦茶言うな」
「無茶苦茶じゃない」
むぅ、と拗ねた様に目を伏せる仕草も輝いて見える。
あいにく男に興味がないのでドキッともトゥンクともせずに、女々しいなぁなんて思うだけだ。
三年前だろうと五年前だろうと俺は声をかけた覚えがないぞ。
こんだけの輝きがあんなら覚えの悪い俺でも忘れないと思うが…
いや無い。全く無い。
「先生、マスクとってよ」
「あ?何でだよ」
「だって俺知ってるもん、先生がマスク付けてる理由も、この長ったらしい前髪も、分厚い眼鏡も、全部もったい無い……もう不審者だよね。」
「不審者で悪かったな。週一のペースで職務質問受けてるからな、もう慣れた」
「とって、先生。これからもずっと」
「無理だ」
そう言った瞬間に、ガタッと目の前の机が揺れた。
柊が動いたのだ。向かいに座っていた筈なのに、長い手を利用して俺の手首を掴んでいる。
近ずく距離に"あ、やっぱ美人だな"なんてのんきなことを思っていれば突然、そのままソファの背もたれに押さえつけられて…なんというか……どういう事だ?
非常に手首が痛い。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
34 / 81