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犬の登場。
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耳元で囁かれる低い声と、気味悪く体中をまさぐる手が不快で苦しかった。
生理的な涙がジワリと浮かんでくるのも、抵抗する手も俺じゃないみたいで。
男がズボンの中へ手を入れようとしてきたのには、流石に身の毛がよだつほど寒気だった。
「ーーーッ!!や、めっ…いい加減にしろッッ!!!」」
声にならない悲鳴。
その後に全力ってぐらいで男を殴ろうと手を振りかざしても、体制的に不可能であり逆に手が空をきってしまう。
「危ないなぁ、当たったらどうするの」
少し不機嫌そうに男が言う。
「くそ…っ!当てようとしたんだよ…!」
負けじとこちらも言葉を返すが
怯まずにするのが必死で、止まった手に息を下ろしつつ、どうにか逃げ出そうかと身体を動かした。
「あ、こら。逃げないの」
でも、そんな動きもあえなく封じられる。
…このままではいけない。何をされるかわからない。
どうにかしてコイツから、ココから逃げ出さないと。
「君も楽しみなよね、どうせヤられるなら楽しんだ方がいいでしょ?」
ーー楽しめるわけがないだろう。
男を見るなり近づく顔に目を見開いた、無理だ。無理だ、コイツとなんかできない
そう思った時ーー
「ね。お前ココでなにしてんの?」
ゆらりと揺れた大きな影と、見覚えのある背の高い生徒が現れた…
実物で見る方が倍ほどはオーラが違う爽やかな彼だが、今は少し怒っているようにも見える。
「サッカー部の…」
エースだ。
ついさっき新聞で見たばかりの相手が現れて驚きが隠せずに目を向けた、詳しい事は今はどうでもいいから、とにかく。
「見ての通り。
また可愛い子の登場?あ、それ以上僕に近づかないでね、先生がどうなってもいいの?」
ニヤニヤと未だに気味悪く笑いながら、第三者の登場にも動じていない…この男をどうにかしてほしい。
「お前も、先生も、邪魔。」
「ーーッッ!?!?い゛っぁあ゛ッッ…!!!」
男の脅しには耳も傾けず、俺がどうなろうと構わないみたいに、突然現れた生徒は男の腕をひねり上げた。
流石スポーツマンだな…。
痛そう…ていうか絶対痛い。
「俺の最善席取らないでくれる?あとその先生離してやって、通報するよ?」
冷めた声にヒヤッとしたのは男も同じようで、バツが悪そうに手を下げた。
…助かった…のか?
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