アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
『追憶/2』
-
蜂須蜜琉、俺にとって弟のような存在だ。
いや…本当に弟の存在だったかどうか、今では解らない。
確かな事は、蜜琉が好きだという事。
「牙刃、お前何かあったろ」
「何もねぇけど」
「そうか?」
「…そういやミツルは?」
「…あれ?聞いてない?」
「?」
「そっか…」
「なんだよ、言えよ」
「蜜琉、入院したんだよ」
「…は?何それ?いつだよ」
「五日前」
五日前、ちょうど告った日と重なる。
「何で入院してるんだ?」
「事故った」
「…事故…?ヒドいのか?」
「そりゃトラックじゃなくて軽車だったし、重体とは言ってないけどな…って牙刃?」
最後まで話を聞かずに飛び出してしまった。
きっと事故は俺のせいだから。
あの日、ちゃんと受け止めていれば、こんな事にはなっていなかっただろう。
「クソッ!」
.
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
27 / 73