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『六節/9』
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「おい、裏切りの王子様ってのはどういう意味なんだよ!?」
「そのままの意味だ」
「王子様は裏切り者なんでん」
「いつから?」
「うっとー…」
「この王都に来る前に、心変わりをした。んですよね?王子様」
「……」
「アロク?」
アロク王子が心変わりで王族を裏切って…いた?一体いつから…。
どの辺りから、俺たちのことを……。
「…アロク、どうなっちゃうの?」
「…お前らアロクをどうするつもりなんだ?」
「牙刃?」
「それはもちろん…殺す」
俺は構えた。
俺にこのナルラを倒せるとは思わないが、折角……。
味方になったアロクを失うわけにはいかないからな。
やれるだけやるだけだ。
「やれやれ、やる気だけは認めるが……双黒勇者にオレは倒せないぞ?」
「勇者勇者うるせぇんだよ!!俺は勇者じゃねぇ!」
「とりあえず…王子様を渡してくれるか?」
「物じゃねぇからダメだ」
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