アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
1 )
-
「ちょっと!遥人!今すぐ実家に帰ってきて!夏休みだから学校ないでしょ?いいわね、今すぐよ!」
プチッ。
大学2年の夏。
俺の長くて楽しい夏休みは
田舎に住む母親の慌ただしい電話一本で、
あっけなく終わりを告げた、、。
***
夏休み二日目にして、
朝早くから母親の嵐の様な電話で目が覚め、
気分の上がらない園崎 遥人(ソノザキ ハルト)は
のそのそとベッドから起き上がり
毎朝の日課であるコーヒーをいれにキッチンへ足を運んだ。
「ふぁー、、ねむ。ババアめ、俺の話も聞かずに一方的に電話切りやがって。俺にも予定があんだっつーの!」
ピコンッ。
ブツブツと母親に文句を言いながらコーヒーを入れていると、遥人の携帯が音を鳴らした。
開いてみると母親からのLINE
『ただでさえ青森行きの新幹線は本数が少ないんだから、今すぐ準備終わらせてこっちに向かってね!』
相手の事を何も考えず話を進めていくのは
昔から母の悪いところだ。
そんな母の態度に苛立ちを露わにしながら
「バイト入ってるから無理。行けない。」
と、バイトなんてしていないのに
バイトをしていると嘘をつき、
素っ気なく返信をした。
するとすぐに
『バイトしてるなら仕送りはしない。』
「嘘です。バイトしてないニートです。」
呆気なく罪を認め、親のスネをかじる俺。
『くだらないこと言ってないで早く来て。』
そんなこと言われても行きたくないものは
どうやっても行きたくない。
夏休みを何も無い田舎で暮らすことも嫌だが
そんなことよりも何より―――、、。
ピコンッ。
さっきの会話に返事をしていなにのにも関わらず
母からまたLINEがきた。
なんだ?と思い母からのLINEをチェックする。
『そういえば、お隣の栗山さん!栗山和彦さんよ、覚えてる?最近また手術とかして入院してたんだけど、一昨日退院してきたみたいなの!退院祝いに何かあげたいから、東京の洒落てるお菓子買ってきて!』
―――――息が詰まった。
栗山 和彦 (クリヤマ カズヒコ)
忘れるわけがない
だって、あの人は俺の
俺の、初めての人。
そして、
俺の親父の
――――――、、愛人
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
1 / 118