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嫌々
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ぴんぽーん
.....どこにでもある様なチャイムの音が、今日は妙に重たく感じた。
「...........たのむ...」
俺は祈る様な気持ちで、返事を待った。
30秒位待つと、ドタドタという音が聞こえてドアが控えめに開いた。
「はーい......っわ、.....せ、先輩....!?」
志麻は、俺だと気付いた瞬間声を押さえていた。
「.....っ日向、.....日向居ないか」
俺は夢中で聞いた。
思わずドアを叩いてしまう位だった。
しかし、志麻は落ち着き払い、何かを考えてから言った。
「..........どうしてですか?」
「.......っ、日向が居ねぇんだよ。帰り一緒に帰るはずだったんだけど、居なくなった」
「.........日向、居ますよ」
志麻はそう言うと、ほんの少し睨んできた。
「な........っんでだよ....」
俺はその態度と、日向がこいつと居たってことにムカついて、あたってしまいそうになった。
すると、志麻は嫌々というように話した。
「...なんでって、貴方のせいじゃないですか。」
「は....?」
全く、意味が分からなかった。
約束を破られた意味も、こいつが怒ってる理由も。
しかし、とにかく日向が無事なら良かった と、志麻の話を聞く事にした。
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