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祝福
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「俺たち、付き合う事になった。」
陽樹にそう言われたのは、まさにその次の日だった。
.....正直、息が止まるかと思った。
やっぱり、陽樹は日向が好きで、日向も陽樹がすきだったんだ。
陽樹の後ろで、元気のない日向に少し疑問を感じたけど、おれは笑顔を作るのに必死だった。
「、そう、なんだぁ、....やっぱり、二人は仲良しだったし、その、なんていうのかな...。えっと、....」
嫌に汗をかきながら、必死で言葉を探した。
でも、まっしろになったおれの頭は中々役には立ってくれなかった。
「......変か、やっぱ、気持ち悪かったりする?」
「そんなわけないよ!お似合いだよ、すごく」
おれはそこまでやっと言い切り、にこりと笑った。
.....おれ、ちゃんと笑えてる?
二人の事、祝福できてる?
心臓が、うるさかった。
ばれないで。どうか。いつものままでいて。
「真南斗。」
そんな風におれが考えていると、ふと名前を呼ばれた。
「なに......っ?」
顔を上げ、陽樹を見上げようとした。
けれど、その瞬間におれは温もりに包まれた。
「は、はるき.....??ひなた?」
陽樹は、おれと日向との二人を抱き締め、優しく笑った。
「......ありがと.....、っお前なら、そう言ってくれるって、思ってた......」
そんな陽樹の言葉は、おれの胸に突き刺さった。.......ほんとに?ほんとにそう見えてるの?
.......でもおれ、ほんとはすごく苦しいよ。
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