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「…カリスマ主婦か」
「なんだそれ」
最大の賛辞を述べれば、西村は笑いながらテーブルの上にマグカップを置く。
カップの中には金色のスープが光る。オニオンスープだ。どこまでマメなんだこの男。
自分は食べ終えているらしい西村は、俺のためだけの準備を終えると洗い物を始める。その水音を聞きながら、俺はふと思い付いたことを訊いた。
「西村はさ、まだ俺のこと好き?」
…キュ、と蛇口が締まる音がする。
こっちを向いた西村は、すっかり見慣れてしまった呆れ顔をしていた。
「あのなぁ…たった一日で諦められるくらいなら、何日も悩んで死ぬ思いで告白したりなんかしねぇよ」
「…そっか」
先輩もそんな覚悟の上で俺を口説いてきたんだろうか。いや、あの人はそんなキャラじゃないか。
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