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秋人は今戸惑っていた。
洗面台に両手をつき鏡にうつる自身を見つめため息を漏らす。
「はぁ…。」
はじめて人を好きになった。
胸に感じる甘いしびれを素直に受け入れたい、しかしそれには問題があった。
彼は男だ。ましてや人間でもない。
秋人は同性どうしの恋愛に全く偏見がなかった。だからか自信も全く抵抗がない。しかしサイカはどうだろうか?男に好かれるのは嫌ではないだろうか?様々な考えが頭をめぐる。
「うぅ~、気持ち悪いとか思われたら…。しかも、神様だし…。」
恋愛経験のない秋人は何をどうしたら良いのか全くと言っていいほどわからない。その場でうんうん唸りながらなやんでいると控えめに扉を叩く音がした。
「コンコン」
「はっはいっ!!」
「秋人?大丈夫?随分時間がかかってるみたいだけど……。」
「大丈夫です!少し考え事をしていて!」
そういえば風呂にはいるって言ってたんだった…。
壁にかかった時計を確認するとあれから一時間もたっていた。
いつもは二十分くらいで出ているためサイカが心配するのも当然だった。
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