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朝練は無事に終わり、いつも通り授業をうけ休み時間は佑樹と篤人と過ごした。
気づけばもう放課後、3人は帰りのしたくをはじめる。
「なぁ、今日どっか寄ってかね?俺腹へった!」
腹をさすりながら鞄を肩にかける佑樹に、篤人は「わるい…」と謝った。
「今日は塾だ。だから無理。」
「え~!まじかよっ!!でも、まあ、しかたねーよな塾じゃ…。秋人は?!」
残念そうに肩を落とし、自分に期待の眼差しを向けてくる佑樹に、秋人は申し訳なくなりながら自分も今日は疲れたから早く帰りたいと告げた。すると、より残念そうで、ちょっと拗ねた顔になった佑樹に今度は必ず付き合うと約束すると、佑樹は「それなら許す!」と機嫌をなおしてくれた。
したくが終わり、もうすぐやってくる体育祭の話をしながら昇降口へと向かう。
「そう言えばさ…。体育祭って親とか人見に来ても大丈夫だったよな?!」
「一応な、まあ、ほとんど来る人いねーけどな。」
「小学生の運動会とかじゃねーしな!!母ちゃん来てもなんか恥ずかしーし!!」
「だよなぁ~…。」
何かを悩みだした秋人を二人は不思議そうに見つめていた。
「誰か来たがってんのか?」
篤人の質問に秋人は少し戸惑う。
サイカや紅の存在をなんて言ったらよいかわからなかったからだ。説明しずらい関係に秋人はとりあえず友達と言う事にした。
「そ~、なんつーか友達?!……。見に行きたいって言われて…。そう言えばさ、部外者OKだっけ?」
「たしか大丈夫だった。たまにちらっとみに来てる人いるし。」
「俺の友達前に来てたけど大丈夫だったぞ!!」
「そっか!良かったぁ…。」
二人が来ることに色々と心配ではあるが、秋人もちょっと楽しみだったので部外者OKな事に喜び安堵する。
そのあとも、他愛のない会話をしながら昇降口へと向かうと、そこには秋人達の下駄箱の前に寄りかかり誰かを待っている鈴木先輩がいた。
鈴木先輩は秋人達の姿を見ると、笑顔で手をふってきた。
「お疲れ様、待ってたよ五十嵐君。」
「えっ?!俺?!」
驚く秋人に鈴木先輩は、目を細めてニッコリと頬笑んだ。
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