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トイレからでて手を洗う秋人はもう何度目かわからないため息を吐きふと、顔をあげた。そこには鏡があり自分の顔がうつりこんでいてそれを見た秋人は眉間にしわを寄せた。
「なんて顔してんだろ…。」
鏡にうつった自分の顔は「不満、不安、悲しみ」がありありとうかべられていた。
「こんな顔二人に見せられない…。」
秋人は自分が最近我が儘になってきているように感じていた。
二人と過ごすうちに、その楽しさに優しさに、甘えてしまっている自分には薄々気づいていたが顔にまででるようになっているとは思わなかった。昔から環境のせいか自分の感情を隠すのはうまかったのにここにきてそれが出てきてしまっている。
「このままじゃよくないな…。二人に迷惑かけちゃう…。もう子供じゃないんだからしっかりしないと…。」
秋人はまだ濡れている両手で自分の頬に触れた。そして、思いっきり頬を叩いた。
「つっ!!」
ジンジンとした痛みにたえながらゆっくりと息を吐き出すと、もう一度鏡にうつる自分を見つめる。
「よし!切り替えていこう!しかたないことなんだから!」
秋人はそう自分の心に言いきかせると、二人の元へと戻っていった。
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